この記事では、普通の人でも家に飾る絵を買う方法と選び方、そして初心者が陥りやすい失敗をお話しします。
うちにもひとつ、絵が欲しいなと思ったことはないでしょうか?
絵を一枚飾るだけで殺風景だった部屋の雰囲気が一気に変わります。
しかし「絵を買う」という行為は非日常であり、ハードルが高いと感じてしまいます。
現代美術は狙い目!初心者でも本物の絵が買える可能性大
絵が欲しいとき、真っ先に思い浮かべるのは百貨店の展示会や画廊ではないでしょうか。
好きな画家の展示を行っている画廊に行けばたくさんの作品と出会えますが、画廊の敷居は高く感じます。
しかし、決して画廊は「足を踏み入れたら絵を買わなければならない場所」ではありません。
例え「見るだけ」であっても見込み客として丁寧に対応してくれます。
画廊で買うメリットは、まだ名が売れていない現代美術の作家の絵を買えるチャンスがあるということです。
百貨店の展示会は敷居が低く「いちげんさん」でも入りやすいです。
しかし、百貨店で個展ができるということはすでに名前がある程度売れているため、お値段もそれなりにします。
現代美術を買う魅力は、素人でも偽物をつかむことなく本物の絵が買える可能性が高いということです。
例えば、モナリザが欲しいと思ったら値段が高いだけではありません。
描かれてから時間が経っているため多数の偽物が作られている可能性があります。
一方の現代美術ならば、まだ画家も生きているため、例え偽物を作ったとしても画家本人が「これは偽物だ」と見抜いてしまい、市場に出回ることは少ないでしょう。
とくに画廊には画家本人が来る機会も多いため、偽物が売られる心配はありません。
有名な現代美術画家の作品でもサイズの小さいものは比較的購入しやすいかも知れません。
画廊によっては分割払いでも買うことができるので「この絵が欲しい!」というものがあれば、勇気を出して相談してみましょう。
質が高いアートポスターやレプリカの絵を買う
モナリザやミロのビーナスの絵が欲しいと思っても普通の人にはとても買えません。
例えお金が十分にあったとしても、それらの作品は一人が独占するのではなく国を超えて素晴らしさを共有するべきものでしょう。
それでも「自分の部屋にゴッホの絵が欲しい」と思うならば、質の高い複製画を買う方法をおすすめします。
ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ(キャンバスに施されたジクレーアートプリント)
ジークレー印刷という手法は、特殊なインクや用紙を使って絵画を高品質に再現できるプリント技術として、最近多くの絵画ポスターや複製物に使用されています。
作者のサインやシリアルナンバーなどが入っている作品も多くあります。
また、布製のキャンバス印刷は、実際の布に印刷してあります。
絵の具の盛り上がりをも再現して重厚感を表現しています。
表面の浮き沈みのディティールは、実際の原画に引けを取りません。
キャンバス印刷は、布に印刷してあり絵の具の盛り上がりをも再現して重厚感を表現しています。
表面の浮き沈みのディティールは、実際の原画に引けを取りません。
紙に印刷されたポスターはもっと手ごろな値段で購入することもできます。
標準の厚紙用紙であっても、昨今のデジタル印刷技術の進化は、色の再現はもとより質感、耐久性など飛躍的に向上しています。
ジグソーパズルは手ごろだけど魅力は半減
モネやルノワールの作品はジグソーパズルにもなっています。
モネやルノワールの作品は優雅で色合いがやさしいため、部屋に飾りたい人が多いのでしょう。
しかし「絵が欲しい」と思っている人が絵の代替えとしてジグソーパズルを飾ることはおすすめしません。
なぜならば、ジグソーパズルはピースごとに小さな凹凸があり光が細かく反射してしまうからです。
小さな光の反射は絵の印象を変えてしまいます。
とくにジグソーパズルが完成してからのりを塗ってしまうと全体がピカピカしてしまいます。
とくに印象派の絵をジグソーパズルで飾ることはやめたほうがいいでしょう。
なぜならば、印象派は「刻一刻と変化する光」を筆で点を描くように細かく置いて表現しているからです。
せっかく細かく描いた点がピースの凹凸で台無しになってしまうでしょう。
絵を買いに行くときの注意点まとめ
好きな画家や絵が絞り込めていれば、インターネットで検索すると取り扱いのある画廊をみつけることができるでしょう。
しばしば「買わないかもしれないから予約なしで行ってみよう」という人がいますが、予約はしてから行くべきです。
画廊のスタッフは、事前に予算や希望のサイズに応じて作品を準備しておきます。
絵は展示会に貸し出していることもあります。
予約なしで突然訪れても作品がみられない可能性が高いでしょう。
最近はクレジットカードでの支払いや分割対応をしている画廊が増えています。
インターネットやオークションで絵を購入する方法もあります。
そうは言っても本物を見抜く自信がない「初心者」ならば画廊がいいでしょう。
画廊で絵を購入する醍醐味は、本物を肉眼でみて選べることです。
たまに「売れ残りを値切ることができる」という人もいます。
ただし、絵を値切ることは作品や画家に対して失礼になることがあります。
予算の関係で値下げを希望するときにはタイミングと雰囲気を考えて慎重にお願いしてみましょう。
絵は安い買い物ではありません。
しかし、日常の中に非日常を吹き込むお金にはかえられない価値のあるものです。