ウッドワン美術館といえば、特別目立つわけではないものの足を運びたくなると定評のある美術館です。
毎年12月〜3月の冬季になると、雪が降るため休館になってしまい、なかなか行く機会がないなんて人もいるかもしれません。
小さな美術館ではありますが、数々の名画を扱っていることでも知られる、隠れ家的な存在です。
ウッドワン美術館とはどのような場所なのか紹介していきたいと思います。
ウッドワン美術館の歴史、成り立ち
平成8年9月に、木質の建材メーカーである株式会社ウッドワンが開館した美術館です。
もともと所蔵している美術品の800点を展示し、公開、多くの人に見てもらう目的があって開館しました。
近代日本絵画はもちろん、マイセン磁器やアールヌーヴォーのガラス作品、中国の清の陶磁器、日本の幕末や明治の薩摩焼など、幅広い作品を展示しています。
常に常設展として見られるわけではありませんが、入れ替え作業をしながらその時によって変わる展示物も、多くの人を楽しませてくれています。
ウッドワン美術館は、広島県北西部にある、西中国山地のなかにあり、なんと標高600mにもなる高所に位置する美術館です。
そのため、自然豊かな環境が揃っており美しい緑の木々などの森林や小川など、豊かな自然も一緒に満喫できます。
美術館周辺の景色も、まるで絵画のような美しさだと定評があります。
都心部にありいつも混雑しているような美術館ではないのですが、ウッドワン美術館ならではの温かい雰囲気も特徴です。
そもそもこの地域は、株式会社ウッドワンの発祥の地としても知られています。
周辺にはその自然を活かした施設やお店、アクティビティなども揃っています。
温泉やゴルフ場などもありますし、この地域だけでのんびり過ごしたい!そんな人にもおすすめです。
ウッドワン美術館の特徴
ウッドワン美術館の特徴を紹介します。
展覧会が充実していて面白い
ウッドワン美術館は、小さな美術館ながらも充実した展示物で知られています。
入場料もリーズナブルですが、企画展の内容も他とは違った個性的なものが多く、どれも見たくなってしまいます。
例えば今の展覧会は、「開館25周年記念vol.4江戸の遊び絵づくし展」を開催しています。
これはかつて江戸っ子の間で人気があった遊び絵の世界を展示しているもので、100点にもなる作品が並びます。
出展作家には、葛飾北斎や、歌川広重などの名前もあり、誰もが知っているような有名な人の遊び絵も数多く見かけます。
今まで何だか難しそうと懸念していた人にとっても、ウッドワン美術館の企画展で、新しい絵画の世界を感じられるようになるのではないでしょうか。
日本画=面白くないこんなイメージも変わります。
ウッドワン美術館は企画展がとにかくこだわっているので、今どんな展示を行っているのか調べてから行くのをおすすめします。
お得なメイト会員制度がある
ウッドワン美術館に感銘を受け、何度も訪れるのであればメイト会員なども検討してみてもいいと思います。
一般4,000円、学生2,000円となり、1年間が有効期限です。
この間であれば何回でも入館できますので、頻繁に訪れるのであればメイト会員になってしまったほうがお得です。
しかも会員証を提示することで商品10%OFFなどの割引も使えます。
他にも企画展やイベントなどの案内が届きますし、オリジナルグッズのプレゼントなどもあります。
他にも優待が受けられる場所があり、はつかいち美術ギャラリーや、ひろしま美術館などの場所もメイト会員の特典として受けられるようになります。
メイト会員になるためには、美術館の受付にて申込みを行う必要があります。
何度も訪れるのであればここで手続きをするのを忘れないようにしてくださいね。
有名な収蔵品の宝庫
ウッドワン美術館はそこまで目立つ美術館ではないので、有名な名画などは期待できないのでは?と思っている人もいると思います。
収蔵している800点の展示のなかには、フィンセント・ファン・ゴッホの「農婦」や、ピエール=オーギュスト・ルノワール「婦人習作」「花かごを持つ女」などのコレクションも展示されています。
日本の近代画にも力を入れており、高橋由一や、横山大観、上村松園などの作品も展示されています。
岸田劉生の「毛糸肩掛せる麗子肖像」に関しては、落札したことでも有名になった美術館です。
他の美術館よりもこだわりぬいた作品が多く展示されていること、有名なものもたくさんありますので、見ごたえもありますし、もっと見たいと思える優秀な作品の数々です。
どれを見ようか迷うのも楽しいのではないでしょうか。
企画展などで展示しきれないコレクションを順次公開しているので、タイミングを逃さないようにしてくださいね。
併設レストラン、カフェ、グッズ
ウッドワン美術館の設備について紹介したいと思います。
ミュージアムショップ
本館の入り口辺りにチケットカウンターと一緒にショップがあるので、ここでお土産を探すこともできます。
ウッドワン美術館はオリジナルグッズの展開も充実していますので、美術館の想い出にもおすすめです。
手軽に購入できるのは110円の「絵葉書」になり、日本画作家の作品40種類や、洋画作品30種類、ガラス作品20種類、その他10種類にもなるたくさんの絵葉書を用意しています。
気に入った作品があれば、ミュージアムショップに足を運んでみてもいいと思います。
他にも一筆箋やクリアファイルなども500円以下で購入できるので比較的手頃です。
収蔵品図録などもありますので、どのお土産がいいかじっくりと考えて決めるようにしてくださいね。
カフェ・マイセン
ウッドワン美術館に隣接している喫茶店になり、ヨーロッパのアンティークカップや絵皿などが並べられた、とても贅沢な空間です。
喫茶店には大きな窓があるので、そのときによって異なる四季折々の景色が堪能できます。
美術館の入り口から配置され、アンティークカップを選んで好きなコーヒーが飲めるメニューなどもあります。
ただ注文するよりも特別感がありますね。
コーヒーや紅茶、ジュースなどもあるのでのんびりと過ごしたい人も。
お食事を希望するときは隣の温泉施設にある「クヴェーレ吉和」もありますし、温泉施設などもあります。
美術館と一緒に楽しむのをおすすめします。
※休業日や営業時間、その他の掲載情報については変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、最新の情報については施設・店舗へお問い合わせください。
まとめ
ただ美術作品を堪能するのではなく、周囲の環境や施設なども合わせて楽しめるのがウッドワン美術館の良さだと思います。
自然に調和する優しい外観なのはもちろん、展示している作品も名作ばかりです。
ここでこれだけすごい作品と出会えるの!?とびっくりしてしまう人もいるのではないでしょうか。
お食事もカフェも温泉などもあるのでなんでも揃っていてとても便利です。
アクセス
標高の高い場所にあるので、アクセスは公共の交通機関や車に乗って訪れるのが基本になります。
広島電鉄バスで「さいき文化センター」を降りて40分ほど歩く方法もあります。
気候の良い時期ならいいかもしれません。
他にも石見交通を使い、広島駅北口から90分ほど移動し、さらに吉和SAからの送迎10分ほどで到着します。
どうしても途中で乗り換えが必要になるので、時間に余裕を持って行動するのをおすすめします。
車の場合は、中国自動車道の吉和ICから約2kmになります。
車はどこからもアクセスがそこまで悪くないですが、通行止めなどの情報は確認しておきましょう。
美術館名 | ウッドワン美術館 |
住所 | 広島県廿日市市吉和4278 |
電話番号 | 0829-40-3001 |
ホームページ | https://www.woodone-museum.jp/ |