このところ、ZINEがブームになっています。なんともお酒のような名前ですが、ZINEとは、誰でもが気軽に作れる冊子のようなものなのです。
この記事では、ZINE(ジン)について詳しく、また一般的な雑誌とどう違うのかについても触れていきます。
ZINE(ジン)は、ファン雑誌?
起源は1960年代のアメリカが起源となったZINEですが、リトルプレスやミニコミと呼ばれることもあります。
ZINEの名前は、magazine(雑誌)やfanzine(ファン雑誌)を短縮してつけられたとされています。
最初の頃のZINEは原稿をコピーしてホッチキスで止めることからスタートしています。
そして、この斬新さによって、注目を浴びることになったのです。
クリエイティブな活動をしている人なら、ルールもなく形式に拘わらないこともあり、自由に作れるからやってみたいと思うことでしょう。
個人が自分のために冊子を作って発刊するというZINEは、ファン雑誌のようなものなので、自分の趣味を好きなように表現することができます。
ZINEは同人誌や雑誌とどう違うの?
ZINEは、前述のように決まったルールがないので、形式も印刷方法も自由です。
同人誌に似たイメージが、一番近い存在と言われています。
自分の趣味を掘り下げて記載していることもあり、その点では同じ分類と言っていいのではないでしょうか。
同人誌は、日本が発祥ですが、二次創作のマンガやイラストがメインになっています。
それに比較するとZINEは、アメリカが発祥のものであり、オリジナル要素が多々あります。
独自の写真やエッセイ、コラムが多く掲載されていて、自由度がとても高いです。
雑誌に近いイメージで、フライヤー的要素の高い作品集と言えます。
ZINEの魅力
ZINEの魅力は、なんといってもつくることそのものにあります。
手作り感がいっぱいで、ポストカードをつけてみたり、自分のセンス次第でいかようにもアレンジできるのです。
そのため、1冊づつ色や形を変えてアレンジすることも可能なのですね。
ZINEを楽しむ
自分のお気に入りのZINEを見つけたら、特別な出会いといっていいでしょう。
「同じ趣味の人がいた!」と思って、作者と時間を共有することもできます。
そして何といってもひとつとして同じものがないことから、自分だけのものといった特別感があるかもしれませんね。
数が少なく、それぞれに趣向を凝らしているものばかり。
最大のメリットは、自分自身で作れることではないでしょうか。
現在はインスタグラムなどで自分と同じ趣味の人と繋がったり、意見を聞いたりすることもできますが、ZINEはオンラインのみならずリアルで作品を共有することができます。
そこから発展して人脈が広がることもあり得るのが、ZINEなのです。
手軽に楽しむことができる、しかも自己達成感を感じることもできる、ということから人気が高まっているのでしょう。
ZINEを作ってみる
誰でも簡単に作ることができるのですが、まず何をテーマするか、からスタートです。
テーマも自由、自分の好きなものについてですから、何でもいいのです。
綺麗な花の写真を集めて1冊にまとめたり、詩だけの1冊でもかまいません。
テーマを決める
- 好きなもの
- イラスト
- 旅行や写真
- 悩みやコンプレックス
- 文章、小説
- イラスト、ファッション
- 読み物
など、テーマは自分の好きなものでいいのです。
アートブックのミックスのような混在したユニークさのあるものもいいですね。
綴じ方
- ホチキス留め
- クリップ留め
- 糊付け製本
- 糸綴じ
- 和綴じ
など、製本様式もたくさん方法がありますね。
単純に写真を印刷して、クリップで留めただけのものでもOK!
難しく考える必要がなく、ページの順番を考慮するだけです。
ZINEを飾る、知ってもらう
飾る
ZINEの作品の中には、表紙やビジュアルにかなりこだわりが詰まっているものも見受けられます。
製本方法や作りにユニークさが用いられていて、個性的なものが多くあります。
写真やイラストは実におしゃれなので、それだけでお部屋のオブジェ感覚で存在観を持たせたりする効果も期待できます。
読み物としてだけでなく、雑貨のように飾ったり眺めたりする楽しみ方ができるというのも、ZINEのユニークなポイントとなります。
手作りのステッカーやポストカードなどがついているものもあり、作者のセンスと工夫も多くみられます。
知ってもらう
ZINEは、SNSでシェアすることで多くの人に知ってもらうことができます。
また他にもイベントに出品するなどで知らない人に見てもらう、あるいは、買ってもらう形式にすることもできますね。
ウェブサイトやアプリを用いることで、初心者でもZINEを簡単に販売することが可能です。
また、ZINEは一冊でも立派な制作物ですから、自身のポートフォリオに加えることで自己PRもできますね。
おわりに
今回は、ZINEの紹介と一般的な雑誌とどう違うかなどについても触れてきました。
日本と海外では、ZINEの持つ意味合いも大きく変わってくることもありますから、取扱いに注意が必要な時もあります。
どんな作品があるかを知りたければ、「ZINE 作品例」と検索することで、いくつも発見できることでしょう。
手軽に楽しむことができ、しかも自己達成感を得られるZINE、あなたも作ってみませんか。