十和田市現代美術館は、日本にある美術館のなかでも、他とは違う点がたくさんあります。
青森県十和田市は、今やアートの街としても知られていますが、そのきっかけを作ったのが十和田市現代美術館です。
美術好きならずとも、十和田市に足を運んでみたくなるような魅力がたくさん溢れている美術館です。
この記事では、十和田市現代美術館の楽しみ方も含めて、紹介していきたいと思います。
十和田市現代美術館の成り立ち、歴史
十和田市現代美術館は、青森県十和田市が推進しているアートによる街づくりプロジェクトの一環として誕生しました。
そのため、市の発展を目的としている点も、他の美術館とは違います。
2008年に開催された「ArtsTowada(アーツトワダ)」の拠点としても有名になった場所です。
アーツトワダは「アート作品」「十和田市現代美術館」「アートプログラム」の3つの柱からできています。
初めての取り組みとして十和田市現代美術館ができ、その後アートスクエアがオープンするなど、市民の人たちとの取り組みによって、実現しているといっても過言ではないのです。
この市をあげた取り組みが珍しいと、メディアでも紹介されたこともあり、一度は名前を聞いたことがあるかもしれません。
十和田市はもともと人口6万人程度の小規模な都市です。
このアーツトワダによって18万人もの人が年間で訪れる、一大観光地としても有名になりました。
十和田市現代美術館の事業費の9割以上を、青森県が抱えている六ヶ所村核燃料再処理施設などの交付金を使って賄っています。
実際に十和田市自体も、この交付金がないと十和田市現代美術館が建設できなかったことを明かしています。
財政的にも決して豊かではない市ですが、十和田市現代美術館ができたことによって、たくさんの人が訪れるまでになりました。
長田哲征さんが、全くのゼロの状態から作り出したものになり、計画やの策定を行ったこと、作品や作家なども選定しています。
美術館のデザインや機能、業者の選定などのオープンまでに必要なことのすべてを担っています。
もちろんかんたんなことではありません。
誰かに任せるのではなく、すべてのプロセスに関わる方式を取っているのも、十和田市現代美術館の良さといえるのではないでしょうか。
ちなみに十和田市現代美術館はバスでないと訪れられない場所にあります。
十和田市現代美術館の特徴
十和田市現代美術館ならではの取り組みも多く、特徴と言えることもたくさんあります。
街全体がアートになっている十和田市に、一度は足を運んでみたいと考えている人も多いはずです。
十和田市現代美術館の特徴について紹介します。
作品一つ一つに独立した展示室
十和田市現代美術館に訪れた人の多くが驚くのが、作品それぞれに個別の展示室を設けていることです。
一つの作品に対して独立した展示室があるため、作品導師をガラスの通路で繋ぐ方法を取っています。
十和田市現代美術館を外から見ると、まるで街のようにも見えるなど、個性的な造りをしています。
実際に十和田市現代美術館を鑑賞するときは、その街の一つ一つを巡っていくようになり、遊び心も感じられるなかで作品を見ていきます。
これらのちょっとした造りにも遊び心が感じられるのも十和田市現代美術館ならではです。
展示室のなかには、ガラスの大きな開口なども設けられています。
「次はどうなっているのかな?」とワクワクした気持ちにさせてくれるのも、人気がある理由の一つです。
広々とした土地と開放的な空間でもあるので、十和田市の中心地といっても過言ではない存在です。
展示されている美術品がとにかくおもしろい
十和田市現代美術館では、ただ絵画を見て回るような美術館ではなく、体験しながら楽しめる場所ともいえます。
例えば美術館に入ってすぐにあるエントランスロビーには、独特でカラフルな縞模様が描かれています。
ガラスの外越しにも気になってしまう奇抜なデザインですが、なぜか目を惹きますね。
「コーズ・アンド・エフェクト」では、高さ9mにもなる場所から数万体の人形の彫刻が肩車をして吊り下げられている光景が広がります。
大きさもあるので圧巻なのですが、どこか輝きを感じながら生命の尊さも感じさせる作品としても知られています。
美術館の屋外にあるのが四季折々の花をモチーフに造られた「フラワーホース」です。
入館する入り口にあるのですが、あまりに堂々としているので、自然とその場に馴染んでいます。
見た目も美しいまさに芸術作品です。
このような変わった美術品の宝庫です。あちこちに展示されていることもあり、どこに目を向けたらいいのか迷ってしまうかも。
作品一つ一つに意味があるので、考えながら巡ってみてもいいと思います。
常設展が豪華
今年(2021年)に入り常設展が、開館以来の入れ替えを行うことが話題になっていましたね。
十和田市現代美術館は常設展に特に力を入れている美術館です。
実際にここでしか見ることのできない草間彌生さん作品や、ロン・ミュエクさんなども展示されている贅沢な空間です。
もちろん定期的に入れ替わる企画展にも独自の取り組みがあるからこそ、楽しめるものもたくさんあります。
常設展は変化が少ないながらも、何度来ても飽きることのないデザインや展示なのも嬉しいですね。
十和田市現代美術館の併設レストラン、カフェ、グッズ
十和田市現代美術館を鑑賞するうえで気になる、レストランやカフェなどのごはん処やグッズの販売をしているのか、紹介したいと思います。
せっかく十和田市まで足を運んだのでからお気に入りのお土産をゲットしましょう!
レストラン(グッズショップもあり)
cube cafe&shopは美術館に併設しているカフェでもありオリジナルのグッズを販売しているお店になります。
名前の由来は、十和田市現代美術館の造りが四角い真っ白な建物をしていることから、その形をイメージしてつけたそうです。
地元の美味しいものを観光客の人に伝えたいをテーマにしているため、ここでしか食べられないメニューもたくさんあります。
健康志向で優しい味わいのフードはもちろん、スイーツ系も充実しています。
カフェメニューもあるのでほっと一息休みたいときにも便利です。
店内もおしゃれですし、ここでしか購入できないオリジナルグッズなども販売しています。
次々に新作も出ていますので、ここに来ればオリジナルのアイテムや気に入った画家さんのグッズが手に入るかも。
店頭だけでなく、オンラインショップもあります。
他にも十和田市現代美術館内には、中庭や屋上などの野外の設備も充実しています。
時々イベントなども行っているので、覗いてみてもいいかもしれません。
他にも企画展を行うスペースもありますし、休憩スペースなどもあります。
シンプルな造りではありますが、鑑賞するうえでより快適に楽しめるような工夫をしています。
十和田市現代美術館の魅力を実際に体験して触れてみてはいかがでしょうか。
美術館公式ECサイトはこちら
まとめ
十和田市現代美術館は、市全体がアートになるなど、多くの人の協力があってこそ成り立つものだと思います。
おしゃれで個性的な作品も数多く揃っているため、写真に残すのが楽しみになります。
まちづくりの一環としてスタートしたものの、今は観光客もたくさん訪れている人気のスポットとしても知られています。
十和田市現代美術館にしかない、美術品の数々に触れてみてはいかがでしょうか。
※休業日や営業時間、その他の掲載情報については変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、最新の情報については施設・店舗へお問い合わせください。
アクセス
美術館名 | 十和田市現代美術館 |
住所 | 青森県十和田市西二番町10−9 |
電話番号 | 0176-20-1127 |
ホームページ | https://towadaartcenter.com/ |