この記事では、多肉植物の育て方、初心者向けの品種について紹介します。
おしゃれな見た目と育てやすさから、インテリアとしても人気のある多肉植物。
色々な種類を寄せ植えしたり、テラリウムにして飾ったり、アレンジを楽しみやすい点も魅力のひとつです。
多肉植物とは?
葉や茎、根に水分を蓄えられる植物を総称して「多肉植物」と呼びます。
南アフリカなど乾燥地帯出身の植物が多く、厳しい環境でも生き延びられるように進化した植物です。
多肉植物といえばサボテンが主流ですが、最近はブームの影響を受け、サボテンに加えかなり豊富な種類の多肉植物も流通しています。
多肉植物の基本的な育て方
比較的初心者向けと言われている多肉植物ですが、やはり生き物ですので育て方には気をつけるべきポイントもいくつかあります。
種類によっても好む環境などが違うため、事前によく調べてから育て始めてください。
今回は、基本的な多肉植物の育て方をご紹介します。
①置き場所|多肉植物の育て方
日当たりが良く風通しの良い場所が最適です。
直射日光が直接当たるような場所や、寒い場所は避けてください。
多肉植物の中でも寒さが苦手な品種の場合、冬場は室内で育てるほうが安心です。
②水やり|多肉植物の育て方
多肉植物の育て方において、水のやり過ぎは根腐れの原因となるため、おすすめしません。
毎日あげる必要はなく、葉や土を触って「そろそろ水分が不足しているな」と感じたときがベストなタイミングです。
土がすっかり乾き、葉の水分が抜けてハリが弱くなってきたかどうかが目安です。
水をあげる量は、鉢底から水が溢れ出るくらいたっぷりと。
一度に多くの水を与えることで、土の中に溜まった古い空気を押し出し、根が再び新鮮な酸素を吸えるようになります。
③植え替え|多肉植物の育て方
外側の葉が枯れてきたり、鉢底から根が出てきたら、植え替えのタイミングです。
夏型の品種であれば春先、冬型の品種であれば秋口に植え替えをしてください。
植え替えの手順
- 鉢から多肉植物を抜いて、根に付いた土を優しく丁寧に落とします。
- 根全体を元の長さの3分の1くらいまでカットします。
- 根が湿っている場合は、しっかり乾くまで日陰で2〜3日乾燥させます。
- ひと回り大きい鉢に鉢底石を入れます。
- 多肉植物を鉢に入れて、土を流し入れます。
植え替えは植物に負担をかけやすくデリケートな作業なので、事前に水やりを控えて乾燥させておくなど、しっかり事前準備をしておきましょう。
初心者におすすめの品種
ビギナーでも育てやすい、おすすめの品種をご紹介します。
①エケベリア
バラの花のようなロゼット状の葉が特徴のエケベリアは、日の当たる場所であれば室内でもよく育つこと、水やりが少なくても比較的大丈夫なことから、初心者向けの品種です。
特に「白牡丹」と呼ばれる品種が丈夫だそうです。
②センペルビウム
もともとヨーロッパの山岳地帯に生息するセンペルビウムは、乾燥や寒さに強いのが特徴。
冬に紅葉する品種もあり、季節による変化を楽しむことができます。
真夏と真冬は休眠するため、水のやり過ぎには注意してください。
③セダム
日本では「万年草」として親しまれているセダム。
丸みのある葉が可愛らしい印象です。
多肉植物には様々な品種がありますが、中でも「虹の玉」は丈夫で育てやすく、寒い時期には赤く紅葉します。
④カランコエ
カランコエは少々寒さに弱く多湿を嫌いますが、赤・ピンク・黄色などのカラフルで美しい花が咲くため、観賞用として人気があります。
多肉植物を取り入れたインテリアアイデア
普通の鉢で育てても十分に楽しめますが、ちょっとした工夫をしてみることで、お部屋の中で多肉植物の存在感もぐっと高まります。
①テラリウムで自分だけの小さな世界を表現
透明なガラス容器などで植物を育てる「テラリウム」には、比較的丈夫な多肉植物やエアプランツが向いています。
作り方はシンプルで、容器の底から鉢底石・活性炭・用土などを敷き詰めていき、最後に好きな植物を植えたりオーナメントで飾り付けをすれば完成です。
背の高い植物を真ん中に配置すると全体のバランスが取りやすくなります。
②多肉植物のリースで華やかに
丸い土台に多肉植物を寄せ植えしたリースは、通常のドライフラワーなどで作るリースと異なり植物が生きているため、育てる過程も楽しむことができます。
手軽にチャレンジするなら、サイズは小ぶりになりますが、100円ショップのアイテムを活用した作り方がおすすめ。用意するものは茶こし・ネルソルと呼ばれる固まる土・多肉植物です。
多肉植物リースの作り方
- 茶こしの底に円柱の容器を置いて、上からぐっと押し込みます。
- 盛り上がった部分の中心を円状にカットします。
- ネルソルを茶こしに敷き詰めます。
- バランスを見ながら多肉植物を植えていきます。
材料に使う多肉植物は、挿し木用に仕立てられたカット苗を使うのが便利です。
まとめ
今回は、多肉植物の育て方、初心者向けの品種について紹介しました。
多肉植物は季節により色や表情を変え、成長する過程を1年中楽しむことのできる植物です。
他の植物に比べ手間もかからないので、園芸初心者でもチャレンジしやすいはず。
お花屋さんやホームセンターで気になる品種を見かけたら、ぜひ一度育ててみてはいかがでしょうか。