日本にはたくさんの美術館がありますが、「神奈川県立近代美術館(葉山館、鎌倉別館)」が最も古い歴史があると言われています。
開館は、なんと1951年だとか。
現在は、葉山と鎌倉別館のみになりますが、由緒正しい美術館としても知られています。
神奈川県に訪れる際は、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
自然の美しさもありとても魅力的な場所です。
神奈川県立近代美術館(葉山館、鎌倉別館)の歴史、成り立ち
1951年に鎌倉市の雪ノ下に開館した美術館です。
はじめての記念展はセザンヌやルノワールなどを題材としたものだったといいます。
当時の館は、2016年に閉館となり、今は2003年に開館した「葉山館」と、1984年に開館した「鎌倉別館」のみになります。
鎌倉館はもともと鶴岡八幡宮の境内にあったもので、国有地でした。その後、鶴岡八幡宮の所有になるタイミングで閉館になったようです。
この建物はドコモの日本近代建築20選に選ばれたこともあるなど、高く評価されていました。
ただ建物が老朽化したことで耐震性の問題が出てしまいました。
その後、鶴岡八幡宮によって耐震工事を行い、鎌倉の歴史や文化を紹介する「鎌倉文華館」として、再オープンする運びになりました。
美術館が開館した当時、所蔵品は全くありませんでした。
でもその後14,000点を所蔵するなど、数も増えていったそうです。
葉山館
神奈川県立近代美術館の3つ目の建物として建設された場所になります。
比較的新しく、近代的なデザインが印象的な建物です。
葉山というと高級住宅などで知られていますが、一色海岸を目の前にしているため、ロケーションは抜群です。
天気のいい日になると、中庭から富士山を眺められるなど素晴らしい景色がまっています。
海を眺め、のんびりと過ごす時間を過ごしたい人にも最適です。
葉山館は逗子駅より京急バスに乗って葉山一色行きに乗った場所にあります。
三ヶ丘・神奈川県立近代美術館前にて降りて到着します。
鎌倉別館
もともとの旧鎌倉館より、北鎌倉方面に歩いたところにあります。
1984年に建設されましたが、建物はとてもおしゃれな造りになっています。
設計したのは大髙正人さんになり、山に囲まれた景色や住宅に自然に馴染むように設計したと言われています。
実際に開館30周年をむかえたことで改修工事なども行っています。
その後2019年10月12日にリニューアルオープンの運びになりました。
葉山とは違い緑豊かな環境であること、彫刻庭園などもあります。
JR横須賀線や江ノ島電鉄線の「鎌倉駅」を降りてから徒歩15分の場所です。
江ノ電バスにのって「八幡宮裏」で降りて2分の場所にあります。
いずれも少し駅から歩きますが、周辺の環境もとても素敵なので散策しながら美術館に向かってもいいと思います。
神奈川県ならではの魅力を実感できると思います。
神奈川県立近代美術館(葉山館、鎌倉別館)の特徴
神奈川県立近代美術館の特徴を紹介していきたいと思います。
所蔵している作品がとにかく多い
神奈川県立近代美術館は、2021年2月現在、所蔵している作品数が15,000件以上にもなります。
展覧会などの活動を活発に行なっていたこともあり、次第に多くの人の賛同や理解を得たことで予算を確保できるようになりました。
そのため寄贈していただいた作品もありますし、実際に購入してコレクションになった作品もあります。
日本にはたくさんの公立美術館がありますが、なかでも神奈川県立近代美術館の所蔵数は群を抜いています。
ジャンルの幅もとても広く、洋画をメインに日本画や彫刻、版画、写真、工芸などを扱っています。
写真は比較的新しくコレクションに含まれるようになったものになり、所蔵点数自体は多いとはいえません。
でも写真としてとても価値の高い作品を多く展覧していることもあり、資料的にも高い価値のある写真がたくさんあります。
日本画にしても明治期のものを主体にしているので、とても貴重なコレクションが揃っています。
どのジャンルもこれだけの数が揃っていることを考えると、いかに信頼され愛されているのかがわかると思います。
イベントが多く楽しめること
神奈川県立近代美術館では定期的にさまざまなイベントを開催しています。
テーマを決めた企画展はもちろん、文化財保護ポスターの最優秀賞の作品の展示なども行います。
これは、県内の中学生から集めた文化財保護のテーマに合わせたポスターを募集したものになります。
また過去の図録を閲覧できるカタログフェアなども行っているなど、神奈川県立近代美術館ならではのイベントを数多く行っています。
美術図書館を無料で利用できる
神奈川県立近代美術館の葉山館になりますが、地下1階に図書館があります。
入室が無料であること、美術館を使っていなくても図書館のみ使うこともできます。
大きな窓に緑が見える自然豊かな環境になり、ゆったりとした時間が過ごせます。
関連性の高い書籍がたくさん揃っていますので、美術好きならずとも一度立ち寄ってみてくださいね。
雰囲気もとても素敵な図書室ですよ。
併設レストラン、カフェ、グッズ
神奈川県立近代美術館の設備について紹介します。
葉山館
葉山館には、1階にレストランオランジュ・ブルーがあります。
ランチをメインにティータイムも楽しめるお店になります。
オーシャンビューの景色が楽しめるレストランとしても定評があります。
本格的なランチのお店になります。スペシャルランチなども食べられます。
オランジュ・ブルーのなかにはミュージアムショップもあり、図録や関連書籍や商品などを扱っているお店です。
関連性のあるアーティストのコラボアイテムなどもあり、オリジナルの作品が揃っていることでも知られています。
鎌倉別館
鎌倉別館には、1階に葉山同様にミュージアムショップオランジュ・ブルーがあります。
お土産を購入したい人は立ち寄るようにしてください。
また、カフェのピナコナカも人気があります。
ちょっとした紅茶やコーヒー、ケーキなどを食べるのであればカフェもおすすめです。
ランチなどもありますし、プリンやヨーグルトムース、クッキーなども用意しています。
キッズメニューもあるので、子供連れでも問題なく楽しめます。
優しい日差しの入ったおしゃれな空間です。
どちらも比較的手頃な価格帯なので、ゆったりとした時間をカフェやレストランで過ごしたい人にもおすすめです。
お料理もドリンクもどちらも本格的なので、美術館のついでにというよりも、美味しいごはんも一緒に食べに行くような感覚です。
おしゃれな雰囲気なのもあり、とても居心地がいいですよ。
まとめ
神奈川県立近代美術館について紹介しました。
どちらもおしゃれでさまざまな美術作品を展示しています。
あまりの作品の多さに見きれないかもしれません。
またジャンルも幅広いので飽きずに見られると思います。
葉山館と鎌倉別館でそれぞれ雰囲気が違うのもあり、どちらにも訪れたくなります。
カフェやレストランなども含め一緒に楽しむようにしてください。
美術館としての建物も近代的でとてもおしゃれです。
※休業日や営業時間、その他の掲載情報については変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、最新の情報については施設・店舗へお問い合わせください。
アクセス
美術館名 | 神奈川県立近代美術館(葉山館、鎌倉別館) |
住所 | 神奈川県鎌倉市雪ノ下2丁目8-1 |
電話番号 | 0467-22-5000 |
ホームページ | http://www.moma.pref.kanagawa.jp/ |