三重県にある「ルーブル彫刻美術館」は、他にはない特徴がたくさんある場所です。
なんと、ルーブル美術館初の、門外不出の展示彫刻作品から型をとった作品を展示しています。
ルーブル美術館に行ってみたいけど遠くてなかなかいけない、そんな人にとっても三重県であれば訪れることも出来る人がいるのではないでしょうか。
姉妹館として認められているからこそ、完成した本物の彫刻を体験してみてくださいね。
ルーブル彫刻美術館の歴史、成り立ち
ルーブル彫刻美術館は、昭和62年12月に開館しました。
もともとフランスの美術や芸術を日本の人にも楽しんでほしい、伝えたいという想いから作られたものになります。
創設者である初代館長の「竹川勇次郎」さんは、実際にフランスに行きミロのヴィーナスを見たときに感動したといいます。
ミロのヴィーナスはルーブル美術館の至宝とも言われるものになり、1820年のキクラデス初冬にあるメロス島で発見されました。
若い夫婦が掘り出した石に興味を持った、オリヴィエ・ヴィーティエが断片を農夫に探してもらったことで発掘されました。
パズルのように組み合わせてみると、上半身が裸になっている美しい女性の像になることを発見します。
所有権についてははっきりしていないものの、現在はルーブル美術館にて収蔵されて守られています。
フランスは芸術的にも優れている国になりますし、なんとか日本でも楽しんでほしいと、ルーブル彫刻美術館を作りました。
当時1ドルが360円台の時代になり、知名度こそあっても実際にパリに行ける人はごく一部の人に限られていました。
そのため、ルーブル美術館に何度も交渉を重ねることになります。
ただ、彫刻はとてもデリケートなものになるので、実物から型を取ることを許可してもらえませんでした。
何度も足を運び、熱意が通じたことでルーブル彫刻美術館を実現しました。
そのため、ルーブル美術館のドシャロンの指揮のもとで製作されるようになりました。
開館の際には、会長自らテープカットに訪れるなど、高く期待されているのもわかると思います。
翌年の昭和63年には来館者数が10万人を突破するなど、たくさんの人が実際に訪れた場所でもあります。
ルーブル彫刻美術館は古代から近代までの1300点の作品が展示されているなど、世界的に見ても珍しい場所です。
ルーブル美術館のフランス博物館協会の会長である「ピエールコニャム」も、ルーブル美術館の彫刻展示室がそのまま日本に移動したようなものだと認めています。
本場でも認められていると考えると、いかに価値の高い美術館なのかがわかると思います。
ルーブル彫刻美術館の特徴
ルーブル彫刻美術館の特徴を紹介します。
復刻作品ならではの奥深さ
ルーブル彫刻美術館に展示している彫刻は、すべて実物より直接型取りしているものになります。
ただ似せて作っている模造品ではないので、大きさはもちろん、色や傷なども実物と全く同じ状態になります。
復刻しているからこそのリアリティがありますし、実際に現地に足を運んでいるような気持ちで楽しめます。
ルーブル彫刻美術館に展示している作品は、パリのルーブル美術館の技術陣が作成しているものです。
作品的な価値も高いものになるので、一見の価値アリです。
パリのルーブル美術館だけでなく、メトロポリタン美術館や大英博物館などの作品もあるので、世界を旅しているような気持ちになりますよ。
仏像彫刻も一緒に楽しめる
ルーブル彫刻美術館は、西洋彫刻だけに限らず、仏像彫刻も一緒に楽しめる美術館になります。
どうして西洋と仏像の両方で同じ施設内で楽しめるかというと、美術館の運営や管理は真言宗別格本山の大観音寺が行っているからです。
ルーブル美術館の作品を見られるだけでなく、仏像などの展示も、とても貴重なものが揃っています。
なかでも十一面千手千眼観世音菩薩座像は、美術館の中央部分に安置されている迫力のある仏像です。
たくさんの手があると思いますが、実際に1000本の手があるとても希少なものになります。
日本だけでなく世界でも最大の大きさなのもあり、高く評価されています。
とても美しい仏像になりますので、ルーブル彫刻美術を訪れたら立ち寄らない理由がありません。
ブロンズ復刻作品の販売も行っている
ルーブル彫刻美術館はただ見るだけでなく、気に入ったブロンズの復刻作品を購入できることでも知られています。
すべての作品ではないものの、なかには購入できるものもあるので、カタログなども含め事前に確認しておいてもいいかもしれません。
本場のルーブル美術館でも人気のある作品ばかりになり、愛のキューピットや、アモールとプシケ、王妃ネフィルティティの胸像、ツタンカーメン王の黄金のマスク、グランドアラベスク、ヘラクレス、ナポレオンの胸像、ベートーベンなど、どれも有名なものばかりです。
自宅でも鑑賞したいと思っている人にとっても、嬉しい販売ではないでしょうか。
併設レストラン、カフェ、グッズ
おみやげコーナー
1階にあるおみやげコーナーも見逃せません。
西洋の彫刻はもちろん仏像などをモチーフにしたものも多く取り扱っているので、どれを購入しようか迷ってしまいます。
手頃なポストカードはもちろん、復刻像の販売なども行っています。
個性的な銅像などもたくさん販売されていますので、ルーブル彫刻美術館に訪れた際はぜひ立ち寄ってみてください。
自由の女神やミロのヴィーナス、ペルシャ猫などいろいろな作品が揃っているので、時間を忘れて楽しめます。
ただ、高額なものが多いので自分用に購入するにしても、なかなか手が出るものではないかもしれません。
見るだけでも「こんなものがあるんだ」と思えるはずですよ。
ルーブル彫刻美術館には、併設しているレストランやカフェがありません。
公式サイトにも周辺のおすすめランチスポットが載っています。
和洋食のみやたさんや、和食のうお助など、地元の材料を使った美味しい料理を提供してくれるお店です。
ルーブル彫刻美術館で鑑賞したあとは、ちょっと移動してランチにするのもいいかもしれません。
ちなみにルーブル彫刻美術館のある津市は、うなぎの消費量が多い県としても知られ、トップクラスになります。
うなぎが手頃な価格で食べられることもあり、記念に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
まとめ
ルーブル彫刻美術館は、創業者の熱意があってこそ今につながっているのだと思います。
ミロのヴィーナスは世界的には有名な彫刻ですが、実際にルーブル美術館まで足を運ぶのはかんたんなことではありません。
世界中で高く評価されている彫刻を身近に感じられるのも、ルーブル彫刻美術館の良さだと思います。
利便性もよく周囲に美味しいランチスポットなどもありますので、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
芸術に詳しい人でなくても、彫刻は存在感もあり、存分に楽しめるはずです。
西洋と仏像の両方が楽しめる美術館はなかなかありませんし、どれも本格的で感動しますよ。
※休業日や営業時間、その他の掲載情報については変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、最新の情報については施設・店舗へお問い合わせください。
アクセス
ルーブル彫刻美術館は、車のみならず駅からのアクセスの良さでも知られています。
近鉄榊原温泉口駅から徒歩5分の場所にあります。
もちろん車を使っても伊勢自動車道久居ICから約20分で到着します。
名阪上野東ICからの場合、約45分で到着します。
どちらも目印となるのが、順近代観音寺になりますので、看板代わりにしてください。
美術館名 | ルーブル彫刻美術館 |
住所 | 三重県津市白山町佐田1957 |
電話番号 | 059-262-1111 |
ホームページ | https://www.louvre-m.com/ |