日本は各地に素晴らしい美術館があります。
なかでも郷土作家の作品を中心に展示し、国内・国外の展示物に力を入れているのが岩手県立美術館です。
岩手ならではの文化にもっと触れたいと思っている人にとっても、新しい発見が多いのではないでしょうか。
この記事では、常設展、企画展ともに見どころがたくさんある岩手県立美術館について紹介いたします。
岩手県立美術館の歴史、成り立ち
岩手県の美しい自然のなかにある岩手県立美術館は、2001年10月にオープンした施設です。
主に岩手の美術家の作品を中心に展示する目的で造られました。
岩手にはたくさんの美術家がいます。
例えば、「萬鐵五郎」さんや「松本竣介」さん、「舟越保武」さんなどの作品が揃って展示されています。
岩手の数ある美術館のなかでも特に人気の高い施設になり、企画展や、講演会、ワークショップ、コンサートなども行っています。
一人で訪れるのはもちろん、子連れなどのファミリーにとっても訪れやすい美術館として知られています。
落ち着いた広々とした空間のなかで、芸術が楽しめることも魅力の一つだと思います。
さまざまな美術館に足を運んだことがある人も、見たことのない作品が多いのも岩手県立美術館の良さです。
盛岡駅からも近く、とても立派な施設になるので、観光のついででも足を運んでみるといいかもしれません。
近代的でとても素敵な美術館としても知られています。
ちなみに岩手県立美術館のシンボルマークを見て、どんな意味なのだろう?と思った人はいませんか。
これは岩手の「I」と美術館の「M」、ARTの「A」を組み合わせたエレメントになります。
それぞれのアルファベットを使い、文字のバランスを考えながら作ったものです。
使用している色も日本古代の色である「緋色」になり、漆や東北の情熱を表現した色としても評判です。
岩手県の素晴らしさを世界に広げたい想いが伝わってきますね。
岩手県立美術館の特徴
岩手県立美術館の特徴についてご紹介します。
作品のセンスがいい
岩手県にあるため、観光などで立ち寄る人が多いと思います。
岩手県出身の芸術家の作品はもちろん、企画展ならではのイベントも開催しています。
萬鐵五郎さんは、明治18年生まれの芸術家であり、キュビズウの造形言語を手がかりに、自画像や静物画、風景画などの多岐に渡る作品を描き続けました。
日本の水彩画会会員になるなど尽力的に活躍した人物です。
松本竣介さんや舟越保武さんなど、とても優れた芸術家ながら他の美術館ではなかなか展示されていない作品が、数多く収蔵されています。
日本でもここでしか見ることのできない作品がたくさんあるため、作品のセンスの良さは素晴らしいと高く評価されています。
企画展、コレクション展がすごい
岩手県立美術館は、常設展だけでなく、企画展やコレクション展などにも力を入れていることで知られています。
過去には、ジブリの企画展を行っていたこともあります。
そのためジブリ好きな人にとっても聖地として人気があります。
例えば、風の谷のナウシカから、マーニーまでの作品を中心に展示し、トトロの世界も充実しています。
企画展のときはトトロのネコバスもあり、子供と大人が一緒に入って楽しむことも。
ジブリ以外の作品も数多く、2021年にも華麗なるベル・エポックフランス・モダン・ポスター展なども展示しています。
これは京都工芸繊維大学のコレクションになり、近代デザインの始まりを支えた、フランスのベル・エポック期の作品を紹介しています。
本城直季さんの作品の企画展も予定されています。
知る人ぞ知る写真家になり、人物や風景をミニチュアのように撮影する、今までにない独特な表現をする写真家としても知られています。
150点もの作品を展示するなど、今まで見たことのない作品の豊富さなのもあり、知られざる芸術分野も知るきっかけになるはずです。
イベントが多い
岩手県立美術館は、定期的にイベントも開催しています。
例えば、アート・シネマ上映会では、「ディリリとパリの時間旅行」を上映しています。
約94分間に渡り上映され、ニューカレドニアからやってきた少女ディリリの視点で、パリで知り合った青年と一緒に誘拐事件の謎を解決していきます。
ムービーのなかで、ピカソやモネ、キュリー夫人などの時代を彩る芸術家なども登場するので、そこまで詳しい人でなくても楽しめます。
イベントは人数限定なのもあり、気になるものが上映されるときは、早めにチェックするのをおすすめします。
他にもギャラリートークや講演会、講座などのワークショップも定期的に行われています。
イベントだけの参加もできるので、何度行っても飽きることなく楽しめるのが、岩手県立美術館の良さといえるのではないでしょうか。
学生サポートスタッフとして参加できる
岩手県立美術館では春限定でサポートスタッフの募集なども行っています。
美術館に興味がある人にとっても、サポートスタッフとして美術館のイベントなどに参加できるのも魅力です。
もともと美術館の活動に興味や関心がある人はもちろん、将来的に美術館で働いてみたいと思っている人にとっても、学びの機会になると思います。
専門的な知識は必要ないからこそ、一緒に楽しく学びたい人にとっても活動できる良さがあります。
美術館のイベントにスタッフとして参加することもできるのも、岩手県立美術館ならではだと思います。
併設レストラン、カフェ、グッズ
レストランパティオ
岩手県立美術館のなかには、誰でも利用できるレストランパティオがあります。
一休みできる空間をテーマにしており、料理の種類も充実しています。
もちろん、コーヒーやケーキなどのデザートもあるので、ゆったりとした時間を過ごしたい人にもおすすめ。
飲食だけでなく、無料の休憩スペースとしても使えます(混雑時以外)
パティオは、企画展のときにこそ立ち寄ってほしいレストランです。
限定で企画展示にちなんだ、特別メニューなどの提供もあります。
ここでしか食べられないものですし、見た目はもちろん味にも定評があります。
本格的な料理が楽しめるのはもちろん、窓からの景色も絶景です。
岩手山や公園などが見渡せて、美しい自然を満喫できます。
しかも値段も手頃なのもあり、レストランの質の高さにも定評があり、おすすめです。
ミュージアムショップ ガレリーナ
岩手県立美術館のなかにある、お土産屋です。
企画展関連グッズはもちろん、個性的な作品を数多く揃えています。
国内の作家の作品はもちろん、海外のミュージアムグッズなども充実しています。
小さな店舗ではありますが、特別感のある作品が数多く揃っていること、とても見ごたえのある場所です。
インスタグラムで限定商品の紹介などもしていますので、事前に確認しておくといいかもしれません。
自分用のお土産として購入する人も多く、楽しめる場所ですよ。
まとめ
岩手県立美術館は、岩手を代表する美術館でもあり地元に特化しているからこそ新しく学べることもたくさんあります。
珍しい正統派な美術館でもあり作品が充実しています。
企画展やイベントなども多く、何度足を運んでも飽きることなく楽しめます。
施設も広いので、のんびりと鑑賞してみてはいかがでしょうか。
レストランやミュージアムショップなどもあるので、一日通して過ごしたい人にも向いています。
岩手県立美術館の良さを、ぜひ実感してみてくださいね。
※休業日や営業時間、その他の掲載情報については変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、最新の情報については施設・店舗へお問い合わせください。
アクセス
美術館名 | 岩手県立美術館 |
住所 | 岩手県盛岡市本宮松幅12-3 |
電話番号 | 019-658-1711 |
ホームページ | http://www.ima.or.jp/ |