この記事では、ガーデニング中の熱中症対策を紹介していきます。
ガーデニングと熱中症、この2つを結びつけて考えている人はあまり多くないかもしれません。
しかし、屋外の作業であるガーデニングは、熱中症の危険と隣り合わせなのです。
油断せずしっかりと対策をとることが必要です。最近は、5月から熱中症の救急搬送が報告されています。
残暑も長引きますので、5月から10月ぐらいまで長期間にわたって注意が必要です。
あらためて「熱中症」とは?
熱中症とは、体温が上がり、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温の調節機能が働かなくなったりして、体温の上昇やめまい、けいれん、頭痛などのさまざまな症状を起こす病気のことです。
従来は、日射病という言い方が一般的でしたが、これは強い直射日光による症状のことを指しています。
実際は、室内や車内であっても高温が原因で症状が出る(熱射病と呼ばれます)ことから、日射病と熱射病を合わせた熱中症という名前に変わってきました。
熱中症の分類
熱中症には、分類があります。
分類 | 主な症状 | 重症度 |
Ⅰ度 | めまい・失神、筋肉痛・筋肉の硬直(こむら返り)、大量の発汗 | 軽症:現場での応急処置が可能 |
Ⅱ度 | 頭痛・気分の不快・吐き気・おう吐、力が入らない、体がぐったりする(熱疲労、熱疲弊) | 中等症:病院への搬送が必要 |
Ⅲ度 | 意識がなくなる、けいれん、歩けない、刺激への反応がおかしい、高体温(熱射病) | 重症:入院・集中治療の必要 |
Ⅰ度は症状が軽いこともあり気がつきにくいため、Ⅱ度になってしまうこともあります。
事前の対策を心がけましょう。
ガーデニングには熱中症の危険信号がたくさん!
ベランダや庭でガーデニングの作業をするとき、外に行くという意識をもって熱中症対策をしている人は多くはないのではないでしょうか?
実際、畑仕事中に熱中症になってしまった方のニュースは毎年のように報じられています。
夏のガーデニングは大きな危険があると考えて熱中症対策をしましょう。
ガーデニング中の熱中症を対策
水分補給を忘れずに
ガーデニングが日常の一部のようになっていると、水分補給のことまでは考えないかもしれません。
しかし屋外である以上、体には通常の外出と同じ熱中症対策が必要なのです。
熱中症を防ぐには、10〜20分に一度、水分を摂ったほうがいいと言われています。
のどが乾く前に飲むのがコツです。
近くに飲み物を置いて、すぐに飲めるようにしておきましょう。
飲む量は一口から二口で、体が熱中症になってしまう前にこまめに摂ることが大切です。
早朝や夕方の時間帯に作業をしよう
これは、ウォーキングやランニングでも言われていることですが、ガーデニング作業も日中ではなく少しでも涼しい時間帯にするのがいいでしょう。
日中の暑さが増す時間帯に水やりをすると水が土の中で高温になり根を傷めてしまいやすいため、植物のためにも涼しい時間帯に世話をするのがおすすめです。
短時間で切り上げましょう
ガーデニングは夢中になるとつい時間を忘れてしまうものです。
特に草むしりやアブラムシなどの駆除、花がら摘みなどは、没頭すると30分ぐらいはあっという間に過ぎてしまいます。
暑い季節の屋外の作業は、熱中症の危険と隣り合わせです。
くもりの日であっても熱中症で救急搬送される例は少なくありません。
スマートフォン等のタイマーを利用して、作業はなるべく短時間で切り上げるようにしましょう。
環境省熱中症予防サイトによれば、気温が28〜31℃のときの運動時の休憩のとり方は、30分おきとされています。
ガーデニングは運動ではないので、30分以上でも大丈夫かもしれません。
しかし、体質やその日の体調によっては危険になることもあるため、30分に1回を目安に、疲れていなくても休むようにしましょう。
服装にも注意を!
感染症対策によるマスクは任意となりましたが、外に出るときにはマスクをしてる方もいるでしょう。
しかし、感染症対策と同時に熱中症対策も忘れてはいけない大切なことです。
服装は、熱がこもりにくいゆったりとしたサイズ感のものが適しています。
汗を吸う吸水性に優れている天然素材、水分をすばやく乾かす速乾性に優れたスポーツウェアがおすすめです。
そして、忘れずに帽子を被り、首元にもタオルなどを巻き、直射日光を避けましょう。
熱中症に効く食べ物・飲み物
種類にこだわらず水分や食事を摂ることが大切ですが、熱中症を防ぐ成分が入っていて、準備が必要なく簡単に取り入れられる食べ物・飲み物を紹介します。
牛乳
最近の研究から、運動後に牛乳や乳製品を摂取すると体温の調節機能が改善することがわかっています。
引用:熱中症の予防は牛乳とウォーキングで 目指すのは“血液量”の増加(NHK首都圏ナビ)
ただ水を飲むよりも、タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミンが含まれている牛乳を飲むと熱中症対策になりそうです。
特に、朝食や夕食を摂る前の時間帯にガーデニング作業をしたいときには、牛乳を飲んでおくのもおすすめです。
梅干し
クエン酸が含まれる梅干しは、暑さに強くなる効果があります。
引用:農作業中の熱中症対策について(農林水産省)
梅干しには、塩分も含んでおり、梅干しを食べることで、熱中症予防に大切なミネラルや塩分の補給ができます。
おわりに
今回は、ガーデニング中の熱中症対策を紹介しました。
夢中になれる魅力があるからこそ、ガーデニング中には熱中症の危険があります。
草むしりなど時間のかかる作業のときには特に注意をしてくださいね。
夏は草が伸び放題になり、いざ始めると一日で終わらせたくなるものですが、熱中症にならないことの方が大切です。
無理をせず、水分補給や休憩、途中で切り上げることを心がけましょう。
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