巷を騒がせている画家といえば「バンクシー」の存在を忘れてはいけません。
壁にスプレーを使っていきなり絵を描くスタイルは、今までにいない作風でもありますね。
一度は名前を聞いたことがあっても、バンクシーの存在については謎が多く知らない人もいるはずです。
今さら聞けないバンクシーの魅力について、紹介していきたいと思います。
バンクシーとは?
バンクシーが日本にやってきた!?そんな話題をニュースで見たことがあると思います。
バンクシーは画家でありながら、その姿を人に見せません。
そもそもバンクシーとして人前に姿を表したこともないので、どんな人物が描いているのか全くの謎として伝えられています。
壁にスプレーを使って絵を描く、ゲリラ的な方法で作品を残し続けています。
バンクシーの出身地は、イギリスです。
ブリストルは港町として古くから栄えている場所になり、8番目(イギリスで)に人口が多く飛行機などの生産に力を入れている都市です。
このブリストルにはバンクシーの作品が数多く残っています。
実際にバンクシーの本名を知っている人もいるのだとは思いますが、ごく親しい友人など特別な人だけだと思います。
日本でニュースになったバンクシーは、そもそも本人なのかもわかりませんし、真似しただけなのかもわかっていません。
バンクシーが描く場所にも決まった共通点があるわけではなく、いきなり登場して描くのがバンクシーなのです。
バンクシーがここまで注目される理由
ゲリラ的に現れる、今までとは違った作風なのはわかりましたが、どうしてここまでバンクシーが注目されているのか、不思議に思っている人もいるかもしれません。
バンクシーは今までの画家の常識を変えた人物と言ってもいいと思います。
ドキュメンタリー的な要素が強い
バンクシーの作品は、芸術性の高さはもちろん、どこに現れるかわかわないドキュメンタリー的な要素も人気の理由です。
例えば、故人の住宅や壁になどはもちろん、公共の場などにいきなり出現する場合が多いことでも知られています。
事前に予告があるわけではありませんし、紙に描くものではないので、なかには落書きだと勘違いしてしまう人もいるのだとか。
いきなり現れる作品と考えるだけでもワクワクした気持ちが体験できます。
バンクシーは世界中で評価を受けているものの、所有権がはっきりしないものが多いのも特徴です。
社会的にも刺激的な作品が多い
バンクシーの作品は、社会問題をテーマにしたものがメインになり、何かを訴えかけるようなメッセージ性の強さでも有名です。
例えば、バンクシーの名前の知名度を高めた「ナパーム」を知っていますか。
これは、ピューリッッツアー賞を受賞した人気作品です。
ナパームは米国で開発された、焼夷弾の名称になります。
「ナパーム弾の少女」と呼ばれる写真がもとになり、全裸で逃げ惑う少女を捉えたものです。
ベトナムの反戦運動の歴史を動かした写真としても有名なものになり、バンクシーは作品の真ん中に少女を配置しミッキーとマクドナルドを描くことで、戦争への想いを訴えていたと言われています。
バンクシーはこうした社会的な問題を題材にした作品を数多く残しています。
ゲリラ展示をした人物
バンクシーが最も有名になったのは世界的に有名な美術館にゲリラ展示を行ったことにあります。
2005年にメトロポリタン美術館やアメリカ自然史博物館、ルーブル美術館、ブルックリン美術館、大英博物館などの名だたる場所に、無料でゲリラ展示を行いました。
世界的にも有名な美術館に無断で展示したのはバンクシーぐらいではないでしょうか。
すぐに撤去されたものもあれば、気付かれずにそのまま法理されているもの、正式なコレクションになったものもあります。
バンクシー自体が特殊な存在でしたが、これが芸術の分野でも抜きん出た行動として評価されるまでになりました。
展示している動画が残っていますが、そもそも本人なのかもわかっていません。
メッセージがわかりやすい
バンクシーの絵は、いわゆるとてもシンプルなものが多く、わかりやすい特徴もあります。
複雑な絵画で意味を読み解くものではなく、単純明快だからこそ見た人にダイレクトにメッセージを伝えることができるのです。
絵を通して会話をさせる力を持っていると言っても過言ではないのです。
それぞれの性別や年齢を超えて誰の心にも直接訴えかけること、考えさせてくれます。
見る人によっても見方や意見が違うとしても、バンクシーの素晴らしさが伝わると思います。
感じ方は見る人によっても変わるのも面白いところですね。
バンクシーの作品のなかでも覚えておきたいもの
バンクシーは長く芸術の分野で活躍していること、もともとはジャケ写などに提供していた時期もあるようです。
ゲリラ的に描いた作品のなかには、上から塗られてしまい今は見られないものもあります。
バンクシーの作品をより気軽に楽しめる展示会なども行われています。
どれにしようか迷いますが、特におすすめのものを紹介します。
ラットシリーズ
バンクシーの作品によく登場する生き物といえば、ねずみではないでしょうか。
このねすみは都会に生きる労働者階級や弱者などの想いを代弁する存在として描かれています。
それぞれの想いを掲げたネズミを生き生きと描いています。
どれもとてもリアルに描かれていて、メッセージ性の強さを感じます。
赤い風船に手を伸ばす少女
バンクシーが長い期間、描き続けたモチーフでもあります。
壁に描いたものもあれば、カンバスに描いたものも残されています。
糸が長く伸び赤いハート型の風船に向かって手を伸ばす少女の絵は、どんな意味があると思いますか。
諸説あるとも言われていますが、赤いハートの風船は“希望の象徴”とも言われています。
吉今では、このシリーズでシリアの帆船キャンペーンとして新しく描かれたものも存在します。
届きそうで届かない希望を一心に見つめる少女の絵からは考えさせられるものがありますね。
バスルームの窓からぶら下がる裸の男
題材の難しさもあり、絵を消すべきかどうか議論され有名になったものです。
浮気現場であることがひと目に見てわかるのが面白いですね。
当時イギリスではグラフィックアートに対しての取締が厳しく、落書きとして消されるのが当たり前でした。
でもこの絵を残すかどうかで議論が行われ、残したい人の意見が勝ったためそのままになりました。
当時のイギリスでは考えられないことになります。
Game changer
2020年に発表された比較的新しい作品です。
感染症の影響によって、封鎖されたサウサンプトン総合病院に届き話題になりました。
可愛らしい子供が描かれていますが、看護師の人形を手に取り遊ぶ姿が描かれています。
箱のなかにはスパイダーマンなどの有名なキャラクターが入っていて、どんなメッセージがあるのかは議論されています。
まとめ
バンクシーの作品に込められたメッセージ性を知ると、いかに奥深いものなのかが見えてくると思います。
バンクシーが手掛けたホテルなどもあり、社会的な問題に精力的に取り組んでいる人物といっても過言ではありません。
バンクシーについて諸説あり、どんな人物なのかわからない点も数多く残されています。
バンクシーはInstagramなどもはじめており、たくさんの作品を次々に発表しています。
バンクシーの魅力をあなたも体験してみませんか。