インテリアとして迎えた観葉植物が、植え替え後に枯れてしまった経験はありませんか。
観葉植物に元気がないのは、植え替え後の管理に問題があるのかもしれません。
植え替え後も通常と同じ世話をしているなら、観葉植物に負担がかかっている可能性があります。
本記事では観葉植物を植え替えるタイミングや準備、手順について解説します。
部屋の観葉植物を買ってきた状態のまま育てている人も、ぜひ最後まで読んで植え替えの参考にしてください。
植え替え後に観葉植物の元気がなくなるのはなぜ?
観葉植物の元気がなくなるのは、植え替え後の管理に問題があるのかもしれません。
植え替えの作業は根に触れるため、観葉植物にダメージを与えます。
もしくは植え替えるときに、根を傷めた可能性も。
植え替えは、観葉植物の健康を守るために必要です。
たとえば根づまりの防止。
観葉植物は生長すると、葉や茎だけでなく根も伸びます。
そのため鉢が窮屈になり、栄養を蓄えるための根が詰まるのです。
また、植え替えには栄養補給の目的もあります。
土に含まれる栄養は、無期限に存在するものではないからです。
さらに虫・菌を除去するために観葉植物を植え替えるケースも。
植物の根は、土の中で菌を分解と排出を繰り返します。
何年も植え替えをしていない土は、観葉植物の排出物と雑菌だらけ。
いきいきとした観葉植物の姿を楽しむためにも、植え替えが必要です。
観葉植物を植え替えるタイミング
観葉植物を植え替えるタイミングは、1~2年に一度が目安です。
ただし、植物の生育スピードは品種によってさまざまあるため、一概にはいえません。
植え替えの時期は、観葉植物がイキイキと育つ生長期におこないましょう。
ほとんどの観葉植物は寒さが苦手。
観葉植物に負担をかけないためには、生長期の5~9月がおすすめです。
季節の他に植え替える判断をするには、水を与えたときの浸み込み具合や葉の変色、根づまりなど、観葉植物の状態を観察しましょう。
水分が吸収されにくい
観葉植物が植えられている土の上に水が溜まったり、底に浸透するまで時間がかかったりするなら、土が古くなり固まっている可能性があります。
観葉植物の土には養分が含まれていますが、土が古くなると栄養がなくなります。
植え替え時は新しい土に取り換え、根から栄養を与えましょう。
葉の色が茶色や黄色になっている
葉の変色は、観葉植物が植え替えを求めているサインの1つです。
本来は鮮やかなグリーンのはずなのに、茶色や黄色に変色しているなら、土に栄養が残っていないのかもしれません。
ただし、直射日光に当てたことによる葉焼けを起こしている可能性もあります。
もし観葉植物の設置場所を見直しても心当たりがないなら、植え替えのタイミングです。
鉢の底から根が伸びている
根づまりと呼ばれる状態です。
観葉植物の生長とともに伸びた根が絡まり合い、十分に栄養を取り込めなくなっています。
絡まっている根はほどきにくいかもしれませんが、切ったりちぎったりすることはNGです。
できるだけ優しく扱い、傷つけないように注意しましょう。
観葉植物を植え替える6つの手順
観葉植物から発せられる植え替えのサインを受け取ったら、下記の手順を参考に植え替えてみましょう。
ただし、植え替え前は観葉植物に水を与えません。
植え替え前に水を与えると土が泥になり、必要以上に汚れてしまいます。
植え替えは土が乾いているときにおこないましょう。
1. 植え替えの準備をする
植え替えに必要なもの、用意しておくと便利なものは以下のとおりです。
- 植え替える鉢
- 軽石
- 新しい土
- ブルーシート
- ピンセット
- ハサミ
- 活力剤
鉢の大きさは、ひと回りからふた回りほど大きなサイズを選びましょう。
軽石は水はけをよくするためのアイテム。
鉢底石とも呼ばれ、名前のとおり鉢の下部に入れるものです。
使用する土は「観葉植物の土」として販売されているもので問題ありません。
使っていた土に足すのではなく、まるごと新しい土に植え替えましょう。
室内で植え替えの作業をおこなうなら、ブルーシートがあると土が散らかっても安心ですね。
植え替え後の観葉植物は弱っているため、活力剤を水とともに与えるとよいでしょう。
活力剤と肥料同じものではありません。
活力剤はその名のとおり、観葉植物に活力を与えるためのものです。
一方で肥料はバランスのよい栄養素を与えるために使用します。
2. ポットから観葉植物を出す
観葉植物を傷つけないように注意しながら、鉢から土ごとすくうように出しましょう。
このとき、根をできるだけ切らないようにします。
ポットから出しにくい場合は、土が固まっている可能性があります。
どうしても観葉植物を取り出せないなら、鉢を割ることも検討しましょう。
3. 根についた土を落とす
観葉植物を優しく振り、根に付着した土を落としましょう。
ある程度土が落ちたら、手で根をほぐします。
根と根の間に詰まった、こまかな土を取り除くときに役立つのがピンセットです。
もし土を落とすときに根の形が崩れたなら、根腐れしている可能性があります。
根の色をチェックし、黒っぽくなっている場合は根腐れです。
元気な観葉植物の根は白。
黒っぽく変色した根は、土を取り除いた後にハサミでカットしましょう。
4. 新しいポットに軽石・土を入れる
ポットの底に軽石を入れ、その上に土をかぶせます。
植え替える鉢のサイズが5号以上なら、軽石を多めに敷きましょう。
水はけがよくなり、植え替え後の根腐れを予防できます。
5. 観葉植物を植える
観葉植物のバランスを整えながら、鉢に土を入れていきましょう。
このとき、少しずつ土を入れながら鉢をポンポンと叩きます。
土をまんべんなく鉢全体に行き渡らせることがポイント。
また、土の量は注意が必要です。
鉢の上限界まで土を入れると、水やりの際に水が鉢から溢れてしまいます。
土から鉢の上までは3~4cmほどあけ、水が溢れないように余裕をもたせましょう。
6. まんべんなく水を与える
観葉植物の植え替えが終わったら、しっかりと水を与えましょう。
水を与えると、底からこまかな土とともに雑菌が流れ出ます。
植え替え後に水を与えることで、次の水やりの際は受け皿が汚れにくくなります。
鉢底から流れる水が透明になるまで、たっぷりと水を与えましょう。
植え替えた後は土を乾かさないことが大切!
植え替え後の観葉植物の力を回復させるためには時間が必要です。
植え替え作業は、観葉植物の根に負担がかかります。
2~3日に1回の水やりを2週間ほどおこないましょう。
水を与えた後は、直接風が直接当たらない半日陰に設置します。
環境になじませるためにも、なるべく移動させないようにしましょう。
まとめ
植え替えの際は、葉や茎などの見える場所だけでなく、根も傷つけないように注意しましょう。
観葉植物は丁寧に優しく扱うことを心がけると、元気な姿を見せてくれますよ。
適切な方法で植え替えをおこない、健康的な観葉植物との暮らしを楽しみましょう!