この記事では、大阪市立美術館に焦点を当てて紹介いたします。
以前に行ったことがある人、これから訪れる予定の人も参考にしていただけると幸いです。
あわせて、近隣の飲食店もご紹介いたしますでの、機会があればぜひ足を運んでみてください。
大阪市立美術館の歴史、成り立ち
大阪市立美術館が開館したのは1936年。東京と京都に次ぐ3番目の公立美術館として誕生しました。
ここでは美術館が設立されるまでの歩みに迫ります。
大阪市立美術館と住友財閥の関わり
美術館が建てられた天王寺公園の一角は、かつて住友家が所有していた土地です。
歴史を遡れば大坂冬の陣・夏の陣にも登場する場所であり、住友財閥が買い取って本邸を建てたのでした。
平安神宮の庭園を手がけた庭師・7代目小川治兵衛が作り上げた「慶沢園」も併設されており、現在は市民の憩いの場となっています。
時は1921年、美術館設立を計画していた大阪市は土地の確保に難航していました。
それを耳にした当時の住友家当主である友純は、慶沢園を含む茶臼山一帯の土地を大阪市に寄進したのです。
これにより大阪市立美術館の建設計画は一気に前進しました。
大阪では珍しかった文化的施設
ミュージアムの建設計画が持ち上がった1920年当時、日本国内では美術館そのものが珍しい時代でした。
日常的に美術品を鑑賞できる空間など存在せず、一般の人々にも浸透していなかったのです。
そこで大阪に文化的な施設を作るべく発案されたのが大阪市立美術館の建設計画。
関東大震災や世界金融恐慌の影響を受け、工事は中断を余儀なくされます。
完成したのは計画から17年後でした。
設立当初は本館のみでしたが、1992年に地下展覧室が増設されています。
美術館の誕生に一役買った住友財閥は、土地だけでなく美術品も寄付しました。
他にも個人や団体からの寄贈作品が集まり、現在のコレクションである作品群を形成するまでになったのです。
大阪市立美術館の特徴
大阪市立美術館の特徴は建築とコレクションにあります。
それぞれ詳しくみてみましょう。
歴史ある近代和風建築
美術館の建物は町家の蔵をイメージした設計になっています。
美術品を展示する施設であり、なおかつ収納するスペースを兼ねているからだとか。
屋根の瓦は大阪の泉州産。地元にこだわっているのが伝わりますね。
ちなみに建物は2015年に登録有形文化財に指定されました。
エントランスに足を踏み入れれば、ヨーロッパの宮殿に迷い込んだような光景が広がっています。
日本ではそうそうお目にかかれない豪華なシャンデリアが見どころ。
アーチ装飾はイスラムを想起させるデザイン。
異国情緒が漂う空間となっています。
百聞は一見に如かず。ぜひフォトギャラリーを覗いてみてください。
寄贈によるコレクション
大阪市立美術館には9つのコレクションが存在します。
- 阿部コレクション
- 山口コレクション
- 田万コレクション
- カザールコレクション
- 小西家伝来・尾形光琳関係資料
- 師古斎コレクション
- 住友コレクション
- 小野順造コレクション
- 田原コレクション
中核をなすのは阿部コレクション。
東洋紡績株式会社(現TOYOBO)の社長を経て、貴族院議員に転身した阿部房次郎が蒐集した160点の中国書画から構成されています。
市民のために優れたアートと接する機会を提供したい。
その方針に賛同した人々が数多くの美術品を寄贈して現在に至ります。
購入した作品も一部ありますが、大半は譲り受けたものばかり。
これは他の美術館にない特徴といえるでしょう。
併設ミュージアムショップ・カフェ
美術館でお土産を買う時間は楽しいもの。
ここでしか手に入らないグッズも多数あります。
併設のカフェはすでに閉店しているため、美術館周辺の飲食店を紹介しましょう。
ショップ
おすすめのグッズをセットにした2種類の詰め合わせがあります。
どちらも単体での販売はしていません。
【Aセット】
- 布トートバッグ
- 一筆箋
- ポストカード3種
【Bセット】
- 布トートバッグ
- ヘアゴム
- 一筆箋
- ポストカード3種
※詳細はこちらからご覧いただけます。
オンラインショップでも購入可能。
レターパックにて郵送、送料は全国一律で370円です。
カフェ&レストラン
おしゃれなカフェやレトロな喫茶店、そして大阪ならではのグルメを堪能できるお店などをピックアップしました。
MARUFUJI CAFE
「天王寺北口店」と「あべのHoop店」の2店舗があります。
人気商品は名物まるふじだんご。一皿につき3種類の味を注文できるので、自分好みにカスタマイズしてください。
甘味だけでなく食事メニューも充実しています。
メニューはこちら
ドレミ
一言で表現するなら「the・喫茶店」といった空気が漂うお店。
昔ながらのプリンアラモードやクリームソーダなど、レトロ好きにはたまらないでしょう。
思わず写真を撮りたくなります。
パンケーキ専門店Butter あべのHoop
看板商品は女性や子どもが大好きなパンケーキ。
スイーツだけでなくお食事も豊富で、メニューを眺めているだけでお腹が空きそう。
青いナポリ
美術館がある天王寺公園の入り口付近に店を構えているイタリア料理店。
窯で焼き上げる本格的なナポリピッツァが食欲をそそります。
串家物語 あべのキューズモール店
大阪人が愛してやまない串揚げのお店です。具材の種類が豊富。
サイドメニューのカレーやデザートも人気がありますね。
まとめ|大阪市立美術館を出かけよう
今回は大阪市立美術館について紹介しました。
大阪市立美術館は、あらゆる人に開かれたミュージアムです。
実際に訪れてみると、住友財閥の財力を改めて実感できるのではないでしょうか。
かつての芸術は王侯貴族のような富裕層だけが楽しめるものでした。
しかし現在は誰でもアートを鑑賞できる時代です。
機会があればぜひ現地を訪れてみてくださいね。
※休業日や営業時間、その他の掲載情報については変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、最新の情報については施設・店舗へお問い合わせください。
アクセス
美術館名 | 大阪市立美術館 |
住所 | 大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1-82 |
電話番号 | 06-6771-4874 |
ホームページ | https://www.osaka-art-museum.jp/ |