涼しげな夏の花も素敵ですが、明るいビタミンカラーの花々の魅力も捨ておけないものです。
いかにも夏らしい色の花からは元気がもらえそうです。
この記事では、黄色、オレンジ、コーラルピンク、赤など、元気がもらえそうな色の夏の花と花言葉も紹介いたします。
元気がもらえそうな色の夏の花4つをご紹介
ヒマワリ|夏の花と言えば!
キク科ヒマワリ属
夏の花といって最初に思いつくのがヒマワリではないでしょうか。
漢字で書くと「向日葵」という名のとおり、生長中のヒマワリには太陽に合わせて向きを変える性質(向日性)があります。
生長が止まるとヒマワリの向きも東を向いたままになるのだそう。
黄色の花びらで中心は茶色というイメージがありますが、今では紫、白、オレンジなど、意外な色のヒマワリが出ています。
小さなサイズの品種を選べば、鉢植えで気軽にヒマワリを楽しむことができます。
開花時期
7〜9月
ヒマワリの花言葉
ヒマワリの花言葉は「憧れ」「あなただけを見つめる」です。
どちらも太陽だけを一心に見つめるヒマワリに合う言葉ですね。
「あなただけを見つめる」はギリシャ神話が元になっているとも言われます。
アポロンに片想いをしたままついには花になってしまった女神の化身がヒマワリだという説があるのです。
しかし、ギリシャ神話の時代にはヒマワリは存在しなかったはずなのです。
今ではこの説は否定されることが多いようです。
マリーゴールド|夏花の代名詞
キク科タゲテス属
マリーゴールドも夏の花の代名詞ではないでしょうか。
夏の花といえばマリーゴールドが思い浮かぶほど、赤、オレンジ、黄色といったビタミンカラーの色がそろっています。
めずらしいところでは紫色のマリーゴールドもあるようです。
マリーゴールドは1株100円台から手に入り、街や公園にもよく植えられています。
丸い形の花も可愛らしく、価格、育てやすさなど、チャームポイントがたくさんある花です。
マリーゴールドは一年草と分類されていることもあります。
最後に栽培の注意点をご案内しますので、ぜひ冬越しにも挑戦してみてください。
開花時期
4〜12月
マリーゴールドの花言葉
マリーゴールド全体の花言葉は「嫉妬」「絶望」「悲しみ」「変わらぬ愛」です。
可憐に咲くマリーゴールドの花は悲しんでいるようには見えません。
どうしてこのような花言葉が生まれたのでしょうか。
これにはギリシャ神話が関係しています。
実は、ヒマワリの花言葉のところに出てきた“女神が一輪の花に変わってしまった話”の花が、ヒマワリではなくマリーゴールドだという説があるのです。
「嫉妬」「絶望」「悲しみ」…叶わぬ恋のため、花の姿なってしまったとすれば、納得のできる花言葉です。
ギリシャ神話を知ると「変わらぬ愛」という言葉がより重く感じられます。
ゼラニウム|夏だけではないビタミンカラーの花
フウロソウ科ペラルゴニウム属
ゼラニウムは昔から日本の庭先や花壇でもおなじみですが、ヨーロッパでも窓辺などに飾られている様子がよく見られます。
細く伸びた茎のうえにこんもりと花が咲くフォルムや、葉のグリーンと花の朱赤ののコントラストには一味ちがう魅力があり、世界で愛されているのもうなずけます。
そのうえ育てやすいので、ガーデニング初心者の方におすすめです。
夏らしさのある色ですが、花の時期は夏だけではありません。
春から冬までずっと咲いてくれるのです。
ヨーロッパ(日本の東北より北の緯度)の気候に合うほどなので、日本の冬も越すことができます。
花の色は他にも、白、サーモンピンク、紫、2色の花など多様です。
開花時期
3月〜12月
ゼラニウムの花言葉
ゼラニウム全般の花言葉は「尊敬」「信頼」「真の友情」だそうです。
花言葉の歴史を紐解くと、1700年代にトルコから伝わった花言葉が1800年代にヨーロッパで広まった経緯があります。
ヨーロッパの人たちは花言葉も知ったうえで、窓辺にたくさんのゼラニウムを飾っているのかもしれません。
ヨーロッパの街で特によく見られる赤色のゼラニウムには「君がいて幸せ」という花言葉があります。
暮らしの中に「君がいて幸せ」を意味する花を置くなんて素敵な習慣ですね。
インパチェンス|日陰にも彩りを添える夏花
ツリフネソウ科ツリフネソウ属
夏によく咲くインパチェンスの花は、赤からサーモンピンクまでオレンジ系のカラーが豊富にあります。
丈夫でビギナーにも育てやすいビタミンカラーの夏花といえます。
花びらが重なりバラのような形をしているものもあり、バラに似ているのがインパチェンスと覚えたいところですが、一重咲きの品種はニチニチソウにそっくり。
区別するには花ではなく葉を見るとわかりやすく、輪郭がギザギザで艶がないのがインパチェンス、丸みのある輪郭で艶があるのがニチニチソウです。
インパチェンスの特徴は、日向はもちろん日陰でもよく育つところです。
日当たりがあまり良くない場所にも彩りを添えてくれます。
原産地のアフリカでは多年草ですが、寒い冬のある日本では一年草とされます。
冬越しの方法は注意点の項目をご覧ください。
開花時期
5〜11月
インパチェンスの花言葉
インパチェンスの花言葉には「鮮やかな人」「強い個性」などがあります。
白や紫もあるものの、赤、濃いピンク、オレンジなどパキッとしたカラーが印象的なインパチェンス。
花言葉のとおり“鮮やか”で、“強い個性”があります。
他にも「短気」「私に触れないで」という変わった花言葉もあります。
これはホウセンカの仲間のインパチェンスの種子は触ると弾ける性質があるからのようです。
種が弾けてしまうから“さわらないで”と言ってあるとしたら、なんだか可愛いですね。
ここだけは気をつけて!夏の花の育て方のコツ
ご紹介した4種の夏の花々は色合いには似ていても、育て方のコツは少しずつちがっています。
ここでは、夏花を育てるときの共通の注意点とそれぞれの注意点をご案内します。
共通の注意点
夏に元気に花を咲かせる花々の共通の特徴として、乾燥には強いことがあげられます。
特に地植えの場合には多少水やりをひかえても大丈夫です。
鉢植えの場合には土の保水力に限界があるため、土の表面が乾いたらたっぷりと水をあげます。
日陰でも育つ種類(インパチェンス)もありますが、どの種類であっても日当たりは良い方が花は咲きます。
それぞれの注意点
ヒマワリ
大きく育ったヒマワリは、葉がしおれやすくなります。
鉢植えの場合は水を蓄えられません。大きくなった地植えのヒマワリと鉢植えのヒマワリは、朝と夕方の2回水をあげるといいでしょう。
なぜ朝夕かというと、昼間は与えた水の温度が上がり根が傷んでしまうからです。
マリーゴールド・ゼラニウム
マリーゴールドはとても乾燥に強く湿気を嫌います。
ゼラニウムも湿気が苦手です。
丈夫なはずのマリーゴールドやゼラニウムが秋頃に枯れてしまうと寒くなったからだと思われるかもしれませんが、原因は根腐れかもしれません。
秋に日照時間が減ると、土が乾きにくくなり根腐れもしやすくなるのです。
ゼラニウムは2℃、マリーゴールドは−5℃の寒さまで耐えられます。
せっかく寒さに強い種類なので、根腐れには十分気をつけましょう。
インパチェンス
育てやすい夏花と言われますが、ときには葉に虫がつくことがあります。
ハマキムシ、ヨトウムシが代表的で、ハマキムシは自分に葉を巻きつけるように成長し、ヨトウムシは葉に糞をします。
どちらも葉をこまめに観察すればわかりますので、虫がついたら葉ごと取ってしまいましょう。
上で述べたように寒さには弱いので、翌年も咲かせたいときには鉢植えで管理し冬場は屋内に入れるのがおすすめです。
それでもダメなときには、葉が元気なうちに葉を使った「挿し芽」という方法で増やすこともできます。
まとめ
夏によくみる明るいビタミンカラーの花々はとても素敵ですね。
写真を見ているだけでも力をもらえそうです。
今回ご紹介した夏花は、すべて初心者の方にも育てられるような品種ばかりです。
暑い時こそポイントをおさえたガーデニングで無理なく夏の花を楽しんでみてはいかがでしょうか?