京都市京セラ美術館は、京都の歴史や文化を実感できる美術館としても人気があります。
大規模リノベーションしたことでも知られ、京都を代表する美術館です。
公立美術館建築としては、日本で現存する最も古い歴史を持っているからこそ、一度は訪れて欲しい魅力がたくさんあります。
京都市京セラ美術館とはどんなところなのでしょうか。
京都市京セラ美術館の歴史、成り立ち
京都市京セラ美術館は、1933年に開館しました。
関西の財界や美術界や寄付によってできた鉄筋コンクリートの建物は、とても画期的なものでした。
この設計に携わったのは、公募によって選ばれた前田健二郎氏です。
その後建築を記念にして、たくさんの作品が寄付されました。
1944年には第二次世界大戦を経験していますが、その当時も美術館としての活動を続けました。
ただ、本土の空襲を受けたことで一度作品を疎開させたこともあります。
戦後は全体が接収されてしまったため、バスケットボールのコートになりましたが、1952年に解除されると美術館として、また市民の注目を集めるようになりました。
その後数々の展覧会を開催するなど、時代を先駆けた展示を行います。
ルーブル美術館についてもいち早く注目し巡回したことで話題になりました。
2017年には、50周年を記念し、回収や増築工事のために一時閉館すると2020年5月26日にリニューアルオープンする運びになりました。
50年後も100年後も継続することを願っての改修だったといいます。
広々とした館内はとても清潔感がありますし、展示はもちろん貸出なども力を入れています。
人気の芸術家だけに限らず、若手の芸術家にも注目して展示会を行っています。
京都市京セラ美術館の特徴
京都市京セラ美術館にはこんな特徴があります。
京都の美術が集結している場所
京都市京セラ美術館はその名前からもわかるように、京都の吉今に渡る芸術作品の集大成とも言えます。
近現代の京都の美術を中心にしながら、日本画や洋画、彫刻、工芸、版画、書などの幅広い作品を展示しています。
その数は3700点にもなり、他の美術館とは比較にならないほどにたくさんの作品があります。
最も古いものだと1885年の「帝釈試三獣図」なども有名です。
これは、幸野楳嶺さんが描いたものになり、山の中にある水辺で岩に腰をおろしている老人を描いているものです。
月のうさぎの逸話を描いた人物としても知られており、京都出身の芸術家です。
また比較的新しいものになると「牡丹之図和紙糊絵屏風」なども有名です。
稲垣稔次郎さんが描いたものになります。
藍色を使ったシンプルな色彩になりますが、見事な株を描いたことでも知られています。
時代によって異なる、京都の芸術を一箇所で感じられるのも京都市京セラ美術館の魅力です。
ラーニング・プログラムを実施している
京都市京セラ美術館は、多様な価値観の文化が交流できるように教育普及活動の一貫として、ラーニング・プログラムを実施しています。
以前よりも教えることだけでなく、学びたいに力をいれた展示を意識しています。
多様な価値観を認め合うことを目的としており、さまざまな価値観に触れる機会を作っています。
ひとりひとりの感性を大切にしたパブリックや、子供の青少年育成、市内の文京施設などの地域連携、多様性の尊重なども含めさまざまな取組を行っています。
談話室を開放していること、アートピクニックなど芸術に気軽に触れる機会を作っています。
誰もが気軽に芸術に触れられるような取り組みをしています。
展覧会の種類が多く楽しい
京都市京セラ美術館は常にいろいろな展示会を開催しています。
そもそも館内が広いのもあり展示会の種類も豊富です。入場にお金がかからない自由参加のものもあります。
事前にチケットを購入しないと入れないものもあるなど、展示会によって異なるので事前の確認をおすすめします。
1周年を記念して行われている「モダン建築の京都」などもとても人気があります。
明治時代に東京へ都を移したことで衰退した京都の復興を身近に感じられる展覧会です。
観光に特化しながら進化した京都が身近に感じられるような展示がたくさんあります。
日本最大規模の総合公募展「日展」なども行われていますし、展示の幅が広いのも特徴です。
併設レストラン、カフェ、グッズについて
京都市京セラ美術館の設備について紹介していきたいと思います。
ミュージアムカフェ「ENFUSEエンフューズ」
美術館を入ってすぐにあるカフェです。
正面にあるのですぐにわかると思います。
京都ならではの文化を生かした、地場産の野菜などを使っています。
地元の食材を使った食事やスイーツが楽しめることもあり、観光の人にとってもおすすめのカフェです。
美味しい食事はもちろん、丁寧に焙煎したコーヒーやアルコールなども取り扱い、時間帯によって変わる景色を楽しませてくれます。
周辺には公園もあるのでのんびりと自然を感じながら楽しめるピクニックセットなどもあります。
天気の良い日は外でゆったりとした時間を過ごしたくなりますね。
おしゃれなカフェなのもあり、美術館に来たらぜひ立ち寄って欲しい場所です。
使っている食器にもこだわるなど、細部にまで強いこだわりを感じます。
もちろん、地元の人にとっても愛されているカフェなので、休日は混み合いますので注意してくださいね。
アートレクタングル京都
京都市京セラ美術館のなかにあるミュージアムショップです。
展覧会限定グッズはもちろん、京都の伝統文化を身近に感じられる限定商品なども揃っています。
売っているものがとてもおしゃれなのは、BEAMSが監修したオリジナルグッズも幅広く取り揃えているためです。
オリジナルグッズはもちろん、お菓子などのお土産も充実。いろいろな視点でアートが楽しめるように工夫しています。
クリエイトな感性をもって楽しめるミュージアムショップとしても、特に人気があります。
ここでしか購入できないものがたくさんあります。
ちょうど正面を入ってカフェの反対側にミュージアムショップがあります。
館内にはお食事どころなども少なめなのですが、京都は周辺にも美味しいお店などもあります。
そのため、美術館に訪れるときは事前にランチなども含め決めておくといいと思います。
イベントのときなどは特に混雑しますので、休憩も考えておきましょう。
まとめ
京都市京セラ美術館は、京都の文化をより身近に感じられる美術館としてもおすすめです。
展示されている芸術品はとても貴重なものばかりですし、何度訪れても新しい発見があります。
リニューアルされて館内もとてもきれいですし、時間を忘れてのんびり過ごしたい人にもいいかもしれません。
カフェやミュージアムショップなどここにしかないものがたくさんありますので、ぜひ時間をたくさんとって楽しんでみてくださいね。
※休業日や営業時間、その他の掲載情報については変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、最新の情報については施設・店舗へお問い合わせください。
アクセス
地下鉄の東西線「東山駅」より、徒歩8分の場所にあります。
そのため、電車でもアクセスのしやすい環境にあります。
経編の三条駅や東西線の三条京阪駅より、徒歩16分の場所にもあるのでさまざまな電車を使って訪れることもできます。
他にも京都駅から市バスに乗って移動することもでき、車で行くこともできます。
本館の北側には専用の駐車場もあるので停める場所に困ることもありません。
ただし有料の駐車場になります。
混雑する時期でも事前の予約は出来ません。
美術館名 | 京都市京セラ美術館 |
住所 | 京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124 |
電話番号 | 075-771-4334 |
ホームページ | https://kyotocity-kyocera.museum/ |