日本にはさまざまな特色のある美術館がありますが、なかには水との調和をイメージした「島根県立美術館」のような場所もあります。
建物からとてもおしゃれで見応えのある美術館としても高く評価されています。
宍道湖岬にある特別な美術館としても、年間たくさんの人が訪れます。
今回は、島根県立美術館の魅力について、解説していきたいと思います。
島根県立美術館の歴史、成り立ち
島根県立美術館は、1999年3月6日に開館した島根を代表する美術館としても知られています。
美術館のエンブレムからもわかるように、水や宍道湖をイメージし調和を大切にしている場所でもあります。
シンボルマークは島根の「S」でもあり、建物の形状などから、形取っているといっても過言ではないのです。
実際に美術館のなかに展示されている作品は、水を画題としたものや日本の版画、国内外の写真、木をイメージしたものの他に、島根に関する美術館系の展示にも力を入れています。
島根県立美術館は、建物の構造にもとてもこだわりがあります。
穏やかな波状のカーブを描いた高い天井は、とても開放感があります。
そのなかに一歩足を踏み入れると、目の前に湖畔が広がりまるで絵のなかにいる世界を見ているような、自然との調和を実感できます。
チタン製の屋根は日光を柔らかく反射し、四季折々の景色が堪能できる美術館でもあります。
島根県立美術館の特徴
島根県立美術館の特長について紹介します。
収蔵品の数が多く楽しめる
島根県立美術館には、数多くの収蔵品があります。
常時展示されているものもあれば、企画展などの限定で展示されているものも。
近代絵画・日本画・洋画・西洋絵画・版画・工芸・写真・彫刻などの幅広いジャンルを取り扱っており、島根県に関係する芸術家の作品を数多く展示しています。
例えば、落合朗風「肥牛・そうばず」や、石本正「裸婦立像」なども、島根県立美術館に展示されている作品です。
落合さんの作品は、肥えた牛を描き、その一方で痩せこけた馬も描いています。
どこかうらぶれた表情をしているのも特長です。
左右でセットの作品になりますが、院展では肥牛のみが入選する結果になりました。
現在は左右がくっついた状態になっていますが、以前は全く別物とされていました。
島根県立美術館のなかには、知名度こそ低くても優秀な作品がたくさん展示されています。
お気に入りのものを探してみるのも、楽しさの一つではないでしょうか。
野外彫刻「宍道湖うさぎ」は特に人気のある作品です。
美術館に隣接する場所にあり、1999年に開館と同時に設置されました。
彫刻家の籔内佐斗司さんが制作したものになり、学芸員からの依頼を受けて作成しました。
配置や数などは、実際の現場を見て決めたといいます。
多くの観光客が撫でている、作品としても高く評価されているものです。
イベントの種類が豊富
平日であれば講演会・講座・ワークショップ・コンサート・映画会・セレモニーなどのイベントが定期的に行われています。
出張ワークショップの「北斎コレクションマグネット・缶バッジ作りなどイベントがあります。
他にも「ハーフ手ぬぐい作り」などさまざまな体験教室があるので、この機会に参加してみるのも楽しいかもしれません。
事前予約制になりますので、気になるものがあれば早めに申し込みをしてくださいね。
館内でできるイベントもあれば、出張式のイベントもあります。
浮世絵が3,000件にもなる
島根県立美術館は浮世絵にも力を入れており、その数は3,000件を超えるとも言われています。
なかでも、島根県松江市出身の実業家でもある新庄二郎さんのコレクションは471件にもなります。
もっと多いのが、津和野出身の北斎研究者の永田生慈さんの永田コレクションになり、2,398件と膨大な数です。
これ以外は、島根県が独自で購入した作品の数々が展示されており、世界的にも高く評価されています。
保存状態が素晴らしいものも多く、世界中を見てもたった1点しかない貴重な作品も収蔵しています。
なかでも、20周年のときに特別展を開催するぐらい、葛飾北斎の作品数はとにかく多く充実しています。
北斎について知りたいことがあれば、島根県立美術館に行けば間違いありません。
浮世絵好きにとっても魅力的な場所なのではないでしょうか。
いつでも好きなときに北斎の作品が鑑賞できるのもこの美術館の良さだと思います。
ミュージアムパスポートがお得
島根県立美術館に何度も訪れるのであれば、ミュージアムパスポートを購入するのをおすすめします。
企画展やコレクション展を購入してから1年間であれば何度でも利用できるお得なパスポートになります。
もちろん、それだけではなく、同伴者2名までは企画展の観覧料が半額にもなります。
提携施設の入館料が無料になりますし、ミュージアムショップでの買い物もお得になるなどの特典もついてきます。
お得な情報などをまとめた広報誌も定期的に届くなど、何度も訪れる人にとっては、かなりお得なのではないでしょうか。
パスポートは4種類のなかからデザインが選べるようになっています。
併設レストラン、カフェ、グッズ
レストラン
宍道湖の夕日を眺めながら優雅なひとときを堪能することもできます。
美術館併設のレストランはどれも本格的で、本物の美味しい料理が楽しめると定評があります。
メニューも数多く揃っています。
ケーキ、コーヒーなどもありますし、のんびりと時間を忘れて過ごしたい人にもおすすめです。
時間帯によっては夕日の見える席などは混雑しますので、確認しておいたほうが安心かもしれません。
美術館に入館しなくても、レストランのみの利用もできるので、気軽に立ち寄ってみてくださいね。
ミュージアムショップ
展覧会の図録や関連書籍なども購入できるお店です。
気軽に購入できるポストカードやクリアファイルなどは、自分用のお土産としてもおすすめです。
ここでしか購入できないオリジナルのグッズ販売なども行っています。
美術館に入場していない人でも利用できるので、ミュージアムショップだけに立ち寄りたい人にも最適。
期間限定のグッズは開催中にしか購入できないものもあります。
種類も豊富に揃えていますので、ミュージアムショップに立ち寄るのを忘れないようにしてくださいね。
まとめ
島根県立美術館は、見どころの多い美術館としても高く評価されています。
展示物の種類も多く見どころがたくさんあります。
ここでしか見られない、島根県の魅力を体験できますので、この機会に足を運んでみてはいかがでしょうか。
新しい発見もあるはずです。
※休業日や営業時間、その他の掲載情報については変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、最新の情報については施設・店舗へお問い合わせください。
アクセス
山陰道「松江西ランプ」から約5分の好立地の場所にあります。
他にも米子方面や出雲方面からは、国道9号を使って移動できます」。
また、国道431号を利用することもでき、十分な駐車場もあるので、車で訪れるのもおすすめです。
バスやJRなどもありますが、もし時間に余裕があるなら、松江しんじ湖温泉駅から観光ループバスにのって、美術館前のバス停で降りる方法もあります。
アクセスはとてもいいので移動に困ることはありません。
美術館名 | 島根県立美術館 |
住所 | 島根県松江市袖師町1-5 |
電話番号 | 0852-55-4700 |
ホームページ | https://www.shimane-art-museum.jp/ |