この記事では、型破りな芸術家といわれた岡本太郎の生涯と、記念館について詳しく解説いたします。
型破りな芸術家の生涯に迫ります。
アートをよく知らなくても、岡本太郎の名を知らない人はおそらくいないでしょう。
大阪万博で展示された『太陽の塔』は、彼の代名詞といえる作品です。
画家として活動するかたわら、クイズ番組に出演。
昭和のお茶の間を楽しませました。
世間からはただの「変わったおじさん」と思われがち。
しかし、人生や作品について知る人は意外と少ないのではないでしょうか?
岡本太郎記念館の歴史、成り立ち
岡本太郎記念館は、1998年に南青山の地に設立されました。
画家はその2年前に亡くなっています。
養女の岡本敏子氏が「岡本太郎を次の時代に伝えたい」と願い、アトリエを建て替えて作りました。
ここでは岡本太郎の人生を振り返ります。
学校になじめなかった少年時代
岡本太郎は 1911年、神奈川県川崎市に生まれます。
両親ともに芸術家でした。父は漫画家の岡本一平、母は歌人・小説家の岡本かの子。
現代の感覚と比べてもかなり自由奔放な家庭環境で、世間一般とはかけ離れていました。
自我の強い性格だったこともあり、規則だらけの学校になじめなかったのです。
勉強は苦手で、成績はいつも最下位。その代わりに、絵を描くのは大好きな少年でした。
小学一年生にして退学を経験。転校を繰り返しました。
18歳の時に、東京藝術大学の洋画家を中退します。
ちょうどその頃、父が新聞社の特派員としてフランスのパリへ赴任することに。一家の海外生活が始まります。
岡本太郎は以後10年間をフランスで過ごしました。
パリのソルボンヌ校で美術や民俗学などを学び、自らの目指すべき芸術を追求する日々を送ります。
人生の転機
両親は先に日本へ帰ります。かの子は息子の帰国を待たずして、1939年に急逝。
見送りが今生の別れとなったのでした。
フランスに滞在している間にピカソに出会い、人生の転機が訪れます。
画家としてどうキャリアを積めばいいのか?
苦悩していた岡本太郎は、ピカソの抽象画に感銘を受けたのでした。
巨匠との交流はいい刺激になったようです。
のちに抽象絵画からシュールレアリスムへと移り変わりますが、自由を貫くという姿勢は変わりませんでした。
芸術とは何か?
1940年、岡本太郎は母国の土を踏みます。
当時の日本は、第二次世界大戦下にありました。帰国して間もなく、徴兵され中国戦線へ送られます。
現地で収容所に収監されるも無事に帰還。
しかし、自宅は空襲で跡形もなく焼け落ちていました。
岡本太郎は、落ち込むことなく創作活動を再開。
精力的に「芸術とは何か」を追求します。
“人生、即、芸術”、それがモットーでした。
そして生まれたのがあの『太陽の塔』。1970年の大阪万博を象徴するモニュメントです。
岡本太郎は1996年に84歳でこの世を去りました。
彼の名を冠した美術館は、40年以上の歳月を過ごしたアトリエに手を加えたもの。
画家が生きていた時の空気をそのままに留めています。
岡本太郎記念館の特徴
岡本太郎記念館の特徴は、建物と庭にあります。
他のミュージアムとは一線を画する空間がそこに存在するのです。
アトリエ
記念館には岡本太郎が生前に使っていた部屋がそのまま残っています。
今も画家の魂が宿っているかもしれませんね。
飛び散った絵の具、描きかけの画版、絵筆。
階段を下りてきた岡本太郎が「やあ、いらっしゃい」と来館者に呼びかけてきそうです。
庭
庭と聞くと、美しく手入れされた緑豊かな場所を思い浮かべるでしょう。
ところが、来館者の予想を裏切る原始的な空間が広がっているのです。
この庭には、岡本太郎の美意識が凝縮されています。
「重要なメディア」として、美術館の一大スポットに。若者にとってのパワースポットでもあるようです。
生い茂った草の中に彫刻が点在している展示スタイル。
一度見たら忘れられない光景ですね。
サロン
岡本太郎が応接間兼打ち合わせスペースとして使っていました。
大きな窓があり、庭との一体感を演出しています。
室内には画家の等身大のマネキンが置かれており、来館者を出迎えてくれますよ。
これはシリコンで型を取って作られました。
至るところに作品が展示されているので、じっくりと鑑賞してみてはいかがでしょうか。
併設ミュージアムショップ・カフェ
ミュージアムショップは入り口付近にあります。
受付に一声かければ、買い物だけの利用が可能。カフェに立ち寄るだけでもOK。
緊急事態宣言の発令にともない、カフェは休業中です。
営業が再開したらぜひ訪れてみてください。
ショップ
小さいながらも、色とりどりの商品が賑やかに並んでいます。
岡本太郎の書籍は100冊以上。オリジナルグッズが豊富にそろっています。
カフェ・レストラン
ア・ピース・オブ・ケーク
パンケーキが人気です。南青山のおしゃれなカフェとして人気。
デザート | |
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オリジナルパンケーキ | プレーン、コーンミール、グレイン(穀物)入り、チョコレートの4種類から2つの味を選べます。トッピングは3種類。クランベリー、ホイップクリーム&レモン、フルーツコンポートからお好きなものを。 |
オーガニックメープルシュガーチーズケーキ | カナダ産のメープルシュガーのみを使っています。オートミールとココナッツ、クルミで作ったクランブルが独特の食感。 |
アップルパイ | 香ばしく焼き上げたパイ生地に、ふじりんごのフィリングがたっぷり詰まっています。温かいパイにアイスクリームを添えて召し上がれ。 |
本日のケーキ | 日替わりの味をお楽しみいただけます。 |
ドリンクメニュー | |
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レモネード | |
レモンスカッシュ | |
フレッシュミントソーダ | |
チャイ | |
本日の紅茶 | |
カフェオレ(ホット・アイス) | |
ルイボスティー | |
アップルジュース | |
コーヒー(ホット・アイス) |
まとめ
今回は岡本太郎記念館を解説しました。
この記事を読む前と読んだ後では、岡本太郎に対するイメージが変化したのではないでしょうか?
実は数多くの名言を残した人物でもあります。
彼の言葉を知ると「人生とは何か」を考えるきっかけになるかもしれません。
最後に1つだけ紹介して筆を置きます。
この記事を読んで美術館に行きたくなったら、ぜひ足を運んでみてください。
※休業日や営業時間、その他の掲載情報については変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、最新の情報については施設・店舗へお問い合わせください。
アクセス
美術館名 | 岡本太郎記念館 |
住所 | 東京都港区南青山6-1-19 |
電話番号 | 03-3406-0801 |
ホームページ | https://taro-okamoto.or.jp/ |