東京国立近代美術館は、東京の中心地である千代田区の北の丸公園にある美術館です。
他の日本の美術館とくらべて日本美術や海外の作品をより多数そろえているのが特徴です。
日本の美術がどのような流れで進化してきたのか、また名作を生み出した背景も含め、100年以上の歴史を一気に学べる美術館としても他の施設にはない取り組みです。
時代を感じる造りなのもあり、美術だけでなく一緒に楽しんでください。
東京国立近代美術館の歴史、成り立ち
東京国立近代美術館は、明治40年(1907年)から今までの、作品を展示している場所です。
独立行政法人国立美術館が管理をしていることで知られ、とても歴史があります。
東京国立近代美術館は、東京だけにある美術館だと思いがちですが、実は石川県金沢市にも工芸をメインとした美術館があり、2つの建物によって構成されています。
場所が離れてはいますが、どちらも訪れたいものですね。
もともとは旧日活本社ビルの土地・建物の両方を購入し文部省によって日本で初めての国立美術館として生まれました。
かつては京都府にも分館がありましたが、開館後に独立したため、今は別物として別れています。
現在の場所に新館として誕生したのが昭和44年になってからです。
1999年には、30周年を迎えたこと、建物の老朽化などの問題を解消するために、本館をリニューアルしています。
大きな規模を対象とした改造工事になり、展示室が変わったこと、視聴覚施設などの充実にも力を入れています。
また、倒壊の危険性を防ぐための耐震性の強化、レストランなども併設し、より便利な美術館になりました。
それ以前は東京にも工芸館がありましたが、閉館しています。
現在、石川県の金沢市にある工芸館は、元サッカーの中田英寿さんが名誉館長に就任しています。
東京国立近代美術館は、開館したときに、多くの文化財や収蔵家などの寄贈を多く受けています。
たくさんの人に支えられたことによって開館したものの、収蔵規模が限界になってしまったことにより、石橋正二郎さんが、建物の新築を贈り物としたそうです。
石橋正二郎さんは、ブリジストン創業者としても知られる有名な人物です。
東京国立近代美術館の特徴、見どころ
東京国立近代美術館は、明治時代後半から現代に至るまでの近現代美術作品を展示している美術館になります。
開館当時は、これらの美術品を常時展示していること自体がとても珍しく話題になりました。
それ以前の日本の美術館は、企画などの借り物の展示物を使って行う方法だったこともあり、それまでとは違った展示方法だったのです。
東京国立近代美術館は、国内最大級になる13,000店を超えるコレクションを保管しています。
日本だけでなく海外の作品も多く、重要文化財なども展示されているので貴重な作品を身近に感じられるのも、国立近代美術館の良さです。
常設展にも力を入れており「MOMATコレクション」を楽しみたい人にもおすすめです。
東京国立近代美術館ならではの所蔵作品があるため、定期的に入れ替えるなどの作業も行っています。
訪れる時期によっても見られる作品が違うこともあり、飽きずに何度も訪れることができます。
新鮮さもあるので、何度でも訪れたくなりますね。
しかも展示されている美術品の種類も多彩で、現代美術はもちろんのこと、版画・彫刻などの作品、写真なども展示しています。
重要文化財についても15点保管していますが、そのときによって展示されているものが違います。
全部を見たいのであれば、何度も足を運ばなくてはいけないのは国立近代美術館ならではの工夫や楽しみ方だと思います。
ちなみに常設展である「MOMATコレクション」は、主に20世紀の作品を展示しているものになります。
過去の美術品を楽しめる美術館はたくさんありますが、現代に特化したところは珍しいのではないでしょうか。
また、東京国立近代美術館は毎日2時~3時までガイドスタッフの説明を聞くこともできます。
所蔵作品展として紹介していることもあり、一人でじっくりと楽しむだけでなく、誰かと共有したいと思っている人にもおすすめです。
周囲に美術に興味のある人がいない人にとってもいい刺激になるのではないでしょうか。
東京国立近代美術館の併設レストラン、カフェ、グッズ
エントランス周辺
東京国立近代美術館は、最寄り駅についたらメインエントランスの手前にチケット販売所があります。
広々としている作りなのですが、企画展を実施しているときや土日祝などは混雑していることも多いため、時間に余裕を持って訪れるほうが確かです。
東京国立近代美術館に入ってすぐに、エントランスホールがありゆっくりと休める椅子があるため、歩き疲れたときにリラックスする、待ち合わせ場所としても使うことができます。
フリースペースになっているので、自由に使えます。
美術館も広く歩き疲れてしまうので、こういったスペースが用意されていると嬉しいですね。
トイレやロッカーなどの設備
東京国立近代美術館のなかは、ゆっくりと鑑賞できるようにさまざまな工夫があります。
例えば、トイレにしても、美術館の随所に用意されています。
トイレの数が多い分、混雑時でも入れないなどの心配はありません。
また、荷物を預けられるロッカーも用意されています。
観光の途中で立ち寄ったときなど、荷物を預けられるのは助かりますね。
他にも子供連れでも入れるように、貸出用の無料ベビーカーや、おむつ替えシートなどもあります。
多機能トイレもあるので、子供連れや車椅子の人も安心です。
併設レストラン
東京国立近代美術館はレストランが隣接しています。
「L’ART ET MIKUNI ラー・エ・ミクニ」は、フレンチとイタリアンの融合を目的としたレストランになり、他では食べられないクリエイティブな料理が楽しめます。
このレストランからは皇居を眺めることもできるので、優雅なひとときを過ごしたい人にもおすすめです。
レストランはランチが3,500円、ディナータイムが6,000円とちょっとお高めですが、本格的な料理を楽しみたい人におすすめ。竹橋周辺にもお食事どころがあるので、事前の下調べをおすすめします。
お土産
東京国立近代美術館はお土産も充実しています。オリジナルグッズはもちろん、所蔵作品をモチーフにしたものも揃えています。
お土産の種類が多いこと、ここでしか買えないものもあります。
自分の来館記念としてのお土産はもちろん、贈り物としても喜ばれます。
美術品の書籍なども揃っているので、じっくりとお土産を選んでみてください。
まとめ
東京国立近代美術館は何度訪れても楽しめる、最古の美術館です。
常設展を作った歴史もありますし、企画展ならずとも満喫できるはずです。
周囲には皇居もありますので、ちょっとしたお散歩にも向いています。
13,000点もの所蔵作品があること、重要文化財なども揃っているので一度訪れてみてはいかがでしょうか。
東京国立近代美術館は、東京都内にある美術館のなかでも特におすすめです。
※休業日や営業時間、その他の掲載情報については変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、最新の情報については施設・店舗へお問い合わせください。
アクセス
東京国立近代美術館は通年通してたくさんの人が訪れますが、なかでも特別開催時のときはたくさんの来客があるため、無料のシャトルバスなどの運行もしています。
東京メトロ東西線の「竹橋駅」から、徒歩3分の好立地にあること、皇居、東京駅などへのアクセスもよく、少し移動すれば観光と一緒に楽しめます。
また、電車で行ける分、駐車場などの心配もありません。アクセスの良さも、東京国立近代美術館ならではです。
美術館名 | 東京国立近代美術館 |
住所 | 東京都千代田区北の丸公園3-1 |
電話番号 | 050-5541-8600 |
ホームページ | https://www.momat.go.jp/am/ |