この記事では、クレヨンから絵の具まで、絵画のための画材についてご紹介します。
例えば、クレヨンは誰でもが幼い頃に使って、絵を描いたことがあるのではないでしょうか。
それほど身近にあったに違いないのがクレヨンですが、他にも一般的に用いられる画材の種類は多くあります。
きっと「この画材は知らなかった!」というものもあるはずですね。
画材のいろいろ
クレヨンの他に絵を描く画材は様々あり、クレパス・パステル・クーピー・絵の具などが思い浮かぶのではないでしょうか。
透明感あるものや蛍光色のもの、オイルやみつろう、水で消える、布に描けるなど含めて、種類は多々あります。
これらの他にも絵を描き、色をつけられる画材には、絵の具や色鉛筆がありますね。
ここでは、クレヨンを含めた画材の種類やその特徴を知り、それぞれについて描くときのポイントなどを説明していきましょう。
クレヨン
色鉛筆のように先は尖っていないことから、削る必要がないクレヨンは、線や図形などを描くのに適しています。
クレヨンは筆やパレットの準備が必要な絵の具とも違い、粉状にならず、すぐにその場で描ける利点があります。
顔料を固形ワックスで固めて作られているクレヨンは、硬めにできているので、赤ちゃんや幼児に至るまで安心して使えるという特徴がありますね。
何でも口に持っていきがちな赤ちゃんには、ミツバチの「みつろう」で作ったクレヨンもありますし、水で落とせるクレヨンもありますよ。
そして、もちろん大人になっても画材として用いられ、「クレヨン絵画」として人気のアーティストも存在しています。
パステル
パステルは顔料を粘着剤で固めた画材であり、使いやすく、硬いけれど紙に色がよく定着することで知られています。
カッターで削って手で擦り付けて使ったり、そのまま強く描いたりなど、使い方で表現方法を変えることができる特徴を持ち、一般的には硬い棒状の製品になります。
手がべたつかず使いやすいという利点から、線描写向きとされています。
混色や色の塗りつぶしを含め、様々な表現をすることができます。
しかしながら、色を定着させるための薬剤を吹き付ける必要があるなど、扱いはやや難しくなります。
クレパス
また、よく耳にするクレヨンとパステルを合わせた画材が、クレパス。
商品名(株式会社サクラクレパスが開発)は、商標登録されていて、サクラクレパス以外の一般的なメーカーの名称は「オイルパステル」と呼ばれます。
クレパスは、よくのびて柔らかく、扱いやすいのが特徴で、面を塗りつぶす際によく用いられます。バリエーションに富んだ手法の絵画に多用されますね。
クレパスは、線描写に向くと言えるクレヨンと、扱いが難しいパステルとの両方の良いところを併せ持つものとして開発されたのだとか。
水がクレパスの油をはじく特質を持つことから、独自の楽しみ方へと繋げることができます。
指でこすってぼかしたり、キャンバスの上で他の色と混ぜたりなどの工夫ができますね。
油分が多いので厚く塗ることで油絵のように創作することができます。
さらには、描いた色の上から黒いクレパスで塗った後、尖った物で引っ搔くという「スクラッチ技法」も。
また、クレパスで描いた上から水彩絵具を重ねると綺麗な「はじき絵」もできますよ。
クーピー
クーピーは、クレヨンと色鉛筆を足して2で割ったような製品ですが、「クーピーペンシル」もサクラクレパスの商品であり、それ以外は一般的に「色鉛筆」と称されます。
消しゴムで消せる、芯が折れにくい、広い面でも塗りつぶせる、クレヨンのように発色する、手が汚れない、削ることで先を細くして細かい線も描きやすい、などメリットが多々あります。
クーピーは全体が芯となっている色鉛筆になります。
絵の具
絵の具は、顔料とバインダー(接着剤)とでできています。
そのバインダーの種類によって、「水彩絵の具」「アクリル絵の具」「油絵の具」などの種類が出来上がるのです。
絵の具の種類
絵の具には、次の3種類があります。
「透明水彩絵の具」=【顔料】+【アラビアゴム】
「アクリル絵の具」=【顔料】+【アクリルエマルジョン】
「油絵の具」=【顔料】+【リンシードオイルやポピーオイル】
正確には絵の具の中には顔料とバインダーの他に絵の具の劣化を抑えるためにグリセリンや防腐剤、防カビ材なども少量含まれていて、それらの組み合わせより耐光性や耐久性、耐候性などが決まってきます。
保育園や幼稚園児はどれがいいの?
メーカーにもよりますが、硬く折れにくい性質から幼児期のお子さんには、クレヨンがおススメでしょう。
また、3歳くらいまでは丸や直線を描くことが多いので、クレヨンが適していますね。
ですが、「クレパスで」と指定する保育園や幼稚園もあるようです。
小学校からはどれがいいの?
幼稚園の年長~小学生くらいになると、線で描くことがメインだった絵も、多くの色を用いて塗りつぶしてみたり手でぼかすことを覚えるので、クレパスののびの良さが役立ちます。
色を混ぜ合わせたりして自分の好きな色を誕生させるのはとても楽しく、「スクラッチ」や「はじき絵」なども興味をもって試すようになることでしょう。
大人はバラエティに富む
少しばかり本格的に絵やイラストを描きたくなってくると、アナログイラスト界で人気の高い「透明水彩」や、発色が良く乾きの速い「アルコールマーカー」、「アクリル絵の具」や「カラーインク」などを用いることも。
また、「デジタルイラスト・デジタルアート」では、「お絵かきソフト・アプリ」を持っているとアナログ的な風合いも表現できますし、線画・ソフトでは、「アニメ塗り」だけではなく「水彩マーカー風」もあり、塗り分けを可能にしています。
おわりに
今回は、クレヨンに始まり、クレパス、パステル、クーピー、絵の具などの画材の種類についてご紹介しました。
最近は、パッケージも可愛く美しく、見るからに楽しくなるデザインが施されていることから、創作意欲も湧いてくるのではないでしょうか。
大人も子どももその時の気分や描きやすさで多彩な表現をすることができますので、色鉛筆やクレヨン、絵の具など、自分の使い勝手に合わせて描いてみるのも面白そうです。
それぞれの用途に応じた楽しい選択で、ぜひチャレンジしてみてくださいね。