メトロポリタン美術館は、世界三大美術館の1つとして知られるミュージアムです。
「Met」という愛称で親しまれており、ニューヨークを代表する観光名所と言っても過言ではありません。
絵画はもちろん、彫刻・工芸品・家具・写真など幅広いコレクションがそろっているのが特徴です。
なかでもエジプト美術は世界有数の規模を誇り、見どころになっています。
メトロポリタン美術館の魅力をコンパクトにまとめていますので、これからニューヨークへ旅行する予定がある人はぜひ参考にしてみてください。
メトロポリタン美術館(Met)の歴史・成り立ち
まずは、メトロポリタン美術館の歴史を紹介していきます。
歴史を知ったうえで現地を訪れると、より楽しめるでしょう。
アメリカに国際的な美術館を作りたい!
メトロポリタン美術館が誕生するきっかけを作ったのは、意外にも1人の弁護士でした。
パリに滞在していたアメリカ人たちが祖国の独立記念日を祝うために集まり、そこで「アメリカにも世界的な美術館を作ろう!」という機運が高まったのです。
19世紀後半のフランスにはすでにルーブル美術館が存在しており、知名度を獲得していました。
芸術大国の威信を目の前にして、アメリカ人の対抗心があったのかもしれません。
しかし美術館の構想が持ち上がった1860年代には展示できる美術作品がなく、収蔵品第一号となったローマの石棺がやってきたのは1870年でした。
世界最大級の美術館になるまでの歩み
ほぼ無いに等しかった収蔵品は、購入やコレクターからの寄贈によって順調に増えていきます。
その規模は年月を経るごとに拡大の一途を辿り、アジア・アフリカ・ヨーロッパなど多岐にわたる地域の美術品を所有するまでに成長しました。
今や絵画はもちろん、彫刻や写真、家具など、ありとあらゆる美術品がそろっています。
とうてい1日では回れないほどの規模を誇り、見どころを絞るのが極めて難しいと言えるでしょう。
ここで建築にも触れておきます。
有名なファサードとグレートホールを手がけたのは、建築家にして創設者でもあるリチャード・モリス・ハントン。
本館として使われている建物は1902年に一般公開されました。
1938年には分館のクロイスターズも公開され、現在に至ります。
メトロポリタン美術館(Met)の特徴
続いては、メトロポリタン美術館の3つの特徴について説明します。
※マスクの着用を推奨しますが、必須ではありません。
本題に入る前に、お得な情報をお伝えしておきます。
急いで回りたい人は、日本語版のフロアガイドを参照してください。赤い点線で最短ルートが示されています。
人気ドラマにも登場する入り口前の階段
メトロポリタン美術館に到着したら、建物の入り口にある階段にご注目ください。
海外ドラマがお好きな人はご存じかもしれませんが、「ゴシップガール」の撮影場所として使われています。
地元の住民はもちろん、世界中から観光客が集まる有名な場所です。
美術館の近辺には軽食やドリンクを販売する屋台が並んでおり、美術鑑賞の前に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
多岐にわたる分野のコレクションを展示している
歴史・成り立ちの部分でもお伝えしたように、メトロポリタン美術館は様々なジャンルの美術品を収蔵しています。
特筆すべきは「エジプト美術」の展示フロアです。
ミイラや壁画など、貴重な古代エジプトの品々を鑑賞できます。
エジプト政府から寄贈されたという逸話つきの「デンデュール神殿」はお見逃しなく。
それ以外にも、アメリカンウィングにあるワシントンの肖像画や、ティファニーのステンドグラスなど見どころが満載です。
日本の美術品が展示されているエリアもありますので、時間があればご覧ください。
貴重な鎧兜や刀剣類などが出迎えてくれます。
誰もが知っている著名な美術品が勢ぞろい
限られた時間でメトロポリタン美術館を回りたい人向けに、お目当ての作品だけを鑑賞するという手もあります。
有名な絵画が一堂に会しており、美術ファンでなくても楽しめること間違いなし。
美術好きならルーベンス、レンブラント、クリムト辺りに惹かれるかもしれません。
写真撮影は可能ですが、三脚とフラッシュの使用は禁止されています。
絵の具を使わないならスケッチもできるため、展示室のあちらこちらで熱心に素描する鑑賞者の姿が見られます。
ミュージアムショップ&カフェ
ここからは、ミュージアムショップとカフェ&レストランの情報を紹介しましょう。
メトロポリタン美術館は広いため、適宜休憩を挟みつつ鑑賞するのがおすすめです。
ここでしか手に入らないお土産も多数あり、眺めるだけでも楽しいでしょう。
ミュージアムショップ
ショップは本館の1階と2階、分館であるクロイスターズの1階に設置されています。
作品を鑑賞するだけでも時間がかかるため、お土産を購入する予定を組み込んでおくといいですね。
オンラインショップはこちら
おすすめのグッズ
メトロポリタン美術館に限らず、海外のミュージアムには一風変わったものがたくさん並んでいます。
旅行の記念にいかがでしょうか?
非公式キャラクターの青いカバ「ウィリアム」
メトロポリタン美術館のマスコットであるウィリアムは、グッズのモチーフに使われています。
実物はエジプト美術のフロアに展示されているので、ぜひご覧ください。
書籍
公式図録は多言語に対応していて、もちろん日本語版も取り扱っています。
アートに関連する専門書も入手可能ですが、翻訳版はありません。
英語の読み書きが得意な人なら問題ないでしょう。
雑貨
おしゃれなエコバッグやカレンダーなどが売られています。
持ち運びしやすく、お土産にぴったり。
ミュージアムカフェ&レストラン
メトロポリタン美術館には、合計で6つのカフェとレストランがあります。
なかには場所がわかりにくい店もあるため、詳しい人と一緒に行くといいかもしれません。
カフェテリア
地下にあるカフェレストランです。
ゆっくり食事を楽しみたい人にはこちらがおすすめ。
アメリカン・ウィング・カフェ
カフェテリアよりもカジュアルな雰囲気のカフェ。
セントラルパークのお隣にあり、外の景色を眺めながら休憩するのも一興でしょう。
ペトリーコートカフェ
本格的なコース料理を提供しているレストランです。
こちらもセントラルパークの近くにあります。
バルコニーラウンジ
昼間はカフェ、夜はバーと2つの顔を持つラウンジ。
予約を推奨します。
メットダイニングルーム
かつてはメットの会員のみが利用できるレストランでしたが、今は一般に開放されています。
場所がわかりにくいためご注意ください。こちらも要予約です。
カントールルーフガーデン
時期限定で営業しているカフェレストラン。本館の最上階にあります。
ニューヨークの街並みを見下ろせる絶景スポット。
まとめ
メトロポリタン美術館はニューヨーク観光における目玉の1つです。
グッゲンハイム美術館・近代美術館(MoMA)なども併せて回ると楽しさが倍増するでしょう。
この記事では伝えきれなかった魅力を知りたい人は、現地へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
最後にチケットのご案内をしておきます。
事前にオンラインで購入すると、スムーズに入場できます。
詳細は美術館の公式サイトにてご確認ください。