この記事では、フリーランスで絵の仕事を続けるために必要な4つの大切なポイントをご紹介いたします。
フリーランスは企業や団体に属することなく仕事をする人をいいます。
フリーという言葉がつくため、好きなときに好きなように働くことができる自由なイメージがあるかもしれません。
しかし「自由」という言葉には落とし穴もあるのです。
本業をもつ副業フリーランスになって収入を安定させる
フリーランスで絵の仕事を続けられない一番の原因は、収入が安定しないからではないでしょうか。
フリーランスには資格や店舗をもつ必要はありませんが、収入の保証もありません。
収入がなければ生活ができず、他の仕事に手を出さざるを得なくなるのです。
他の仕事に手を出すと、自分はフリーランスではやっていかれなかった人と思い込んでしまい、自分に見切りをつけてしまうことがあります。
画家や美術家の職種を問わず、フリーランスは頼れる会社や組織がありません。
頼れるものは自分だけです。
自分が自分を見切ってしまうことだけは避けなければなりません。
自分に見切りをつけない方法は、生活できるだけの収入源は確保しておくことです。
収入源が、絵の仕事でなくてもかまいません。
絵の仕事以外のサラリーマンやアルバイトで生活費を稼ぎながら副業フリーランスで続ければいいのです。
フリーランスは本業でなくてはならないという思い込みやプライドは続けることの大きな足かせになります。
年金の知識をもち老後について考える
フリーランスになると、画家や美術家に限らず老後の不安が大きくなることがあります。
若いときには、夢を追いかけるフリーランスが老後の心配なんてと思うかもしれません。
しかし一定の年齢になると老後が心配になり、安定した仕事に転職したほうがいいかもしれないと考え、フリーランスを続けられなくなってしまうことがあるのです。
フリーランスは国民年金に加入します。
月16,000円以上の掛け金の負担は大きいですがフリーランスにとって大きな支えになるでしょう。
さらに付加保険料納付もしくは国民年金基金を加えることもできます。
フリーランスが老後を心配する原因は漠然としたものが多く、多くは具体的に対処することで解消することができるでしょう。
フリーランスは危ういからこそかっこいいと思えるのは若い時期のことです。
フリーランスを長く続けたいと思うならば、年金についての知識をもち、具体的に老後に備えて漠然とした心配や不安を取り除くことがポイントです。
仕事を選ぶ基準と優先順位を決めておく
フリーランスで画家や美術家になったばかりのときには、仕事を選ぶということは難しいかもしれません。
しかし、一定の仕事量をこなせるようになったら仕事は選ぶ方がいいでしょう。
なぜならば、長くフリーランスを続けていると、過去の仕事が影響してくることがあるからです。
例えば、まだ売れていない時代にお金のためだけに自分の作風やポリシーに反する仕事を受けたとします。
そのときはわずかな収入になって生活を支えてくれるかもしれません。
しかし、やった仕事は実績としてずっと残ります。
あの仕事はやらなければよかったと思う後悔はわずかな収入よりもずっと痛いものになるのです。
また、売れてくると多くの制作依頼が舞い込んでくるでしょう。
どんな仕事でも断りませんという会社は素晴らしいですが、画家やクリエイターはそうはいきません。
許容量を超えれば質が落ちます。
落とした質はクライアントに筒抜けで、その後の仕事に想像以上の影響を与えます。
フリーランスを続けるためには、自分の許容量を知り、優先順位をつけて仕事選ぶことです。
仕事を選び優先順位をつけることでフリーランスとしての立ち位置が確保され、結果として長く続けることができます。
税金や経費の管理をする
ほとんどのフリーランスは経理や総務の仕事も自分で行います。
年に一度の確定申告では納税をします。
経費に何が含まれて、どこまで経費に算入していいのかを知らなければ、正しい税額が計算できないだけではなく、損してしまうこともあるのです。
フリーランスの画家や美術家は経費がとてもかかります。
そのわりに「自分の制作」と「仕事の制作」の線引きが難しく、正しく経費処理できていない人が多いようです。
自称画家や趣味の制作活動ならば税金や経費の管理は必要ありません。
しかし、絵の仕事は事業です。
きちんと税金や経費の管理をすることで自分自身も、仕事をしていると実感し、続けるためのモチベーションを上げることができるでしょう。
おわりに
今回は、フリーランスで絵の仕事を続けるために必要なポイントを紹介しました。
フリーランスになることは簡単ですが続けることはとても難しいことです。
自分で自分を管理し、プライドを持ちながらも現実との折り合いをつける心の強さも必要になります。
とくに画家や美術家は現実との折り合いが難しい職種です。
組織という大樹の影は安心ですが、大樹よりも大きな樹に成長することは難しいです。
フリーランスは、小さな種からのスタートですが大地に根をしっかりとはれば大樹になることもできる素敵な働き方ではないでしょうか。