自然豊かな美しい環境の、印象派や西洋近代美術などの幅広い作品をテーマに揃えているのがDIC川村記念美術館。
広大な土地の中で、ゆったりとした時間を過ごしたい人からも人気があります。
この記事では、常設展はもちろん、企画展も充実しているDIC川村記念美術館について詳しく紹介いたします。
DIC川村記念美術館の成り立ち、歴史
DIC川村記念美術館はDIC株式会社が運営している私立の美術館です。
以前の名前は川村記念美術館でしたが、同じ敷地内にDICの総合研究所を立てたこともあり、DIC川村記念美術館に名前が変更になりました。
DICといえば、世界に名だたる印刷インキのメーカーです。
そのため、見る資料によっては美術館の名前が異なるため、少し混同してしまう人もいるかもしれませんが、同じ施設です。
DIC川村記念美術館は約9万坪にもなる広大な土地のなかに、1,000点以上のコレクションを展示しています。
創業した当時は、創業者である川村喜十郎氏や、その他三代目までの収集品を一般向けに公開することを目的に造られました。
開館したのも実は最近のことになり、1990年だと言われています。
DIC川村記念美術館はおしゃれな古城のような見た目をしているも人気があります。
建築家の海老原一郎氏の考案によるものです。
できるだけゆったりと美術品を鑑賞できるように工夫していること、作品それぞれを贅沢に展示しているのもDIC川村記念美術館の良さかもしれません。
何度かリニューアルを行ったあとに、今の形になっています。
レンブラント、モネ、ルノワール、ジャクソン・ポロック、エルンストなど、誰もが知っている名画をたくさん飾っています。
ただし、有名な作品のなかには譲渡されてしまったものもあり、見られなくなっているものもあります。
DIC川村記念美術館の特徴、見どころ
DIC川村記念美術館ならではの魅力はたくさんあります。
他の美術館にはない特徴について、ご紹介したいと思います。
自然が豊か
DIC川村記念美術館は、千葉県の北西部に位置しています。
この辺りは「北総台地」と呼ばれている場所になり、周囲は緑豊かな場所でもあります。
野鳥のさえずりが聞こえてくる、珍しい昆虫に出会えることも。
季節によって移り変わる草木や花々も咲き乱れる美しい空間です。
雄大な自然だけでも約3万坪にもなるので、ぜひのんびりと歩いて探索してみてください。
また野外は自然を満喫するだけに限らず、6つの彫刻も置かれています。
雄大な自然をバックにダイナミックな魅力を体験できるのもDIC川村記念美術館ならではです。
同一の作品でもそのときの季節や天候、見ている人の気分によっても変わるのが面白いですね。
ちょっとした休憩スペースもあるので、飲食を楽しむこともできます。
また四季によっても景色が変わるのが特徴です。
春には250本もの桜が咲き誇り、夏には美しい睡蓮が花咲きます。
秋になればりんどうや紅葉なども美しくなります。
冬にはおしどりもやってきますし、季節の移り変わりを実感できる場所です。
見どころも多いので、その季節によって訪れてみるのも面白いかもしれませんね。
20世紀を中心とした美術の巣窟
DIC川村記念美術館で展示されているのは、主に20世紀を中心とした美術品です。
その時代の作品はもちろん、関連する作家やその時代を盛り上げた企画展なども行われています。
コレクションを核として考えていることもあり、館内を巡る順序は「所蔵品→企画展」と進んでいくのも、DIC川村記念美術館ならではのこだわりです。
コレクションの幅も広く、17世紀のレンブラントによる肖像化などもあります。
ルノワールやモネなども揃えています。
どれも見応えのあるものばかりですので、何度見ても飽きずに楽しめます。
コレクション展示については年に数回の展示替えを行いつつ、100点ほどを変えています。
訪れる時期によってもガラッと様変わりするのも特徴です。
公式HPを見ると現在の展示物についても確認できます。
訪れる前にどんなものをやっているのか調べておきましょう。
企画展なども充実していますし、関連性の高いものを中心に紹介しています。
より深堀りして楽しめるのも、DIC川村記念美術館の良さといえますね。
他にも、DIC川村記念美術館ならではの建物のデザインにも注目してみてください。
戦後のモダニズムとして活躍した人物のなかでも特に代表的な海老原一郎氏の考案によるものです。
収蔵している作品それぞれに合うように綿密に考えられたものになります。
100周年の記念に、ロスコルームと呼ばれる企画展向けの部屋も作っています。
常に作品をより良くするための工夫をしつつ、おもてなしをしてくれる美術館でもあるのです。
併設レストラン、カフェ、グッズについて
DIC川村記念美術館の施設についても見ていきましょう。
広々としているからこそ、レストランやカフェなどの飲食の有無、お土産なども気になりますよね。
DIC川村記念美術館に訪れたからには、存分に楽しめるようにしっかりと抑えておきましょう。
レストラン
DIC川村記念美術館ではレストランも充実しています。
千葉県産の食材をふんだんに使用した、美味しいイタリア料理が楽しめるのが「レストランベルヴェデーレ」です。
これはイタリア語で美しい眺めを意味する言葉です。
レストランの窓からも緑が見えることもあり、とても美しくいつまでものんびりと過ごしたくなります。
ランチ、ディナーはもちろん、カフェタイムのスイーツなど、どれをとっても美味しくおしゃれです。
他にも一休みできる場所として人気なのが、1階の角にある「茶室」です。
立礼式茶席ではお茶と和菓子を使って一休みができます。気軽に利用できると好評です。
おみやげ
DIC川村記念美術館のなかにあるミュージアムショップでは、ここでしか買えないオリジナルグッズも取り扱っています。
企画展ならではのグッズもありますし、型頃やポストカードなども過去のものが揃っています。
美術品に関する書籍などもあるので、見ていて飽きることなく楽しめるショップです。
また、レストランに隣接している場所にギフトショップがあります。
ここでは贈り物を探している人にもおすすめです。
デザインがおしゃれなおもちゃや日用品などもあります。
お菓子なども揃っているので、ギフト用品を探している人にとっても人気のお店です。
国内外のお菓子なども買えます。
まとめ
DIC川村記念美術館は、自然の美しさと美術品を一緒に楽しめる場所です。
散策するだけでも楽しいですし、美術品の種類も多いので1日では見きれないかもしれません。
レストランやカフェでゆったりと休憩しつつ、美味しいものを食べ贅沢な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
お土産もたくさんあるので忘れずに時間をとるようにしてくださいね。
季節による景色の違いも満喫してくださいね。
※休業日や営業時間、その他の掲載情報については変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、最新の情報については施設・店舗へお問い合わせください。
アクセス
DIC川村記念美術館は交通手段が少ないので、少し不便に感じるかもしれません。
東京の八重洲口から高速バスにのり(国立歴史民族博物館)行く方法もありますし、JR東日本総武本線の佐倉駅より無料バスを使い20分で美術館まで到着します。
最寄り駅がない分、時間を確認しておかないと待ち時間が発生してしまいます。
バスもしくは電車で行く計画をしっかりと立てておくようにしてくださいね。
美術館名 | DIC川村記念美術館 |
住所 | 千葉県佐倉市坂戸631 |
電話番号 | 050-5541-8600 |
ホームページ | https://kawamura-museum.dic.co.jp/ |