細見美術館は、日本美術コレクターとして、有名な細見古香庵さんのコレクションを展示している美術館です。
茶色の特徴的な建物なのもあり、一度見たことがある人もいるかもしれません。
細見美術館は、日本美術のほとんどを網羅しているなど、他の美術館にはない特徴がたくさんあります。
細見美術館とはどんなところなのか、その魅力を紹介したいと思います。
細見美術館の歴史、成り立ち
1988年に開館した美術館で、細見家三代の蒐集品のすべてを集めて作られたと言われています。
一般的な美術館というと日本芸術でもジャンルに偏りが出てきますが、日本芸術のすべてを網羅しているからこそ、今まで知らなかったさまざまな分野についても興味が持てるようになります。
神道・仏教などはもちろん江戸絵画なども取り扱っています。
細見美術館ではこれらの収集品をもとに、企画展などを行い日本の伝統文化を大切に守り続けています。
美術館の建築にも「大江匡」の設計を取り入れるなど、とてもおしゃれな建築物になっているのも見どころの一つです。
美術館の全体に“和”のコンセプトを取り入れていることや、モダンを取り入れたデザインに仕上げています。
櫛目引きの外壁などが特徴になり、建築物についても高く評価されています。
実際に第40回の「建築業協会賞」を受賞したこともあり、とても印象的な建物と言えるのではないでしょうか。
細見美術館は京都の町家をイメージしているなど、芸術品に限らず見どころがあるのもポイントです。
細見美術館の特徴
細見美術館の特徴について説明したいと思います。
展覧会の種類が豊富で楽しめる
細見美術館は収蔵している作品のなかで、さまざまな美術品を使った展覧会を行っています。
そのため、イベントも多くさまざまな楽しみ方があります。
例えば今行われている展覧会では、解剖学者の養老さんが昆虫愛好家であることに関して、細身コレクションから選んだ絵画や工芸品を紹介しています。
写実性の高い作品を次々に展開していること、まるで宝石のような作品の数々なのもあり、日本の美に共通する美しくも儚い生き方を描いたものになります。
こうした養老さんの独特な世界観やデジタル技術を形にした作品の展示会になります。
こうした、他の美術館では展示されていない作品が数多くあるのも、細見美術館の素晴らしい点だと思います。
何度訪れても飽きずに楽しめるのは、想像の斜め上をいくような作品が数多く展示されていることにあるのだと思います。
展示会の種類が豊富で楽しめるのは、利用者にとっても嬉しいですね。
細見美術館の友の会がある
細見美術館について魅力を実感したあとは、友の会などの入会も検討してみていいと思います。
多彩な企画によって日本美術の発信の場を提供しています。
そのため、支援を承るようなメンバーシステムの募集も行っています。
もちろん支援だけでなく、さまざまな特典がついてくるようになっていますので、細見美術館を気に入り何度も訪れる予定のある人は、検討してみてもいいのではないでしょうか。
メンバーのランクによっても年会費が異なり、特典の内容も異なります。
一番高いものだと「フェローシップメンバー」になり、入会金で50,000円、年会費で30,000円のお金がかかります。
1年間の間は何度でも展覧会を観覧できること、イベントに優待で参加でき茶室やカフェキューブの利用もお得になります。
展覧会の図録の進呈などもあるなど、かなりお得なものになっています。
こちらも前向きに検討してみるといいかもしれません。
古代から近代までの日本の芸術に触れられる
細見美術館のメインになっているのは、大阪で活躍した実業家である細見家のコレクションです。
今まで美術品を積極的に収集してきたこと、初代の頃からいつかは一般の人に見て欲しいと構成を考えていたそうです。
縄文時代や弥生時代などはもちろん、平安時代や鎌倉時代、室町時代、また近代の日本の美術や芸術についても網羅しています。
とてもバラエティ豊かな作品なのもあり、見応えもたくさんあります。
ここまで幅広い時代に日本の芸術作品を展示してきた美術館はなかったのではないでしょうか。
まさに多彩なコレクションの宝庫といえるのではないでしょうか。
また、細見美術館の構造は、地上2階建て、地下は3階建てになっています。
これは岡崎にあるからこそ、景観を重視していることが関係しています。
景観条例によって、建物の高さなどに制限があるのです。
コレクションの保管の為に、地下3階になったそうです。
併設レストラン、カフェ、グッズ
細見美術館にある設備について紹介したいと思います。
茶室・古香庵
細見美術館の最上階にあるのが、この茶室です。数寄屋建築の名匠として知られる中村外二の遺作としても知られています。
まさに伝統的な美しさを表現していること、個性的な現代建築なのも特徴です。
東側は開放的な作りになっているので、岡崎公園が眺められるのも特徴になります。
茶室からの景色はまさに絶景なので、いつまでも過ごしたくなります。
毎年公募の茶会が行われているので、実際に日本文化に触れるいい機会になると思います。
貸し利用なども出来ますので、茶室を体験したい人にもおすすめです。
日々のおもてなしとして、季節の生菓子とお抹茶のメニューもあります。
カフェキューブ
和のテイストを取り入れた空間と、モダンなデザインのオープンスタイルのカフェになります。
昼間の営業はカフェキューブですが、夜間の18:00〜21:30のトラットリアエンなどがあります。
夜間の利用は事前に予約が必要になります。
ランチのコース料理はもちろん、パスタやピザなどもありますので、美味しい料理が楽しめます。
デザートなども豊富なので、じっくりと楽しみたい人にも最適です。
日中からアルコールなどもあるので、存分に楽しんでみてはいかがでしょうか。
アートキューブショップ
細見美術館のミュージアムショップです。
オリジナルショップなども取り扱っており、和雑貨が充実しているのも特徴です。
美術に関する書籍などもあるので、自分用のお土産はもちろん、家族などに買っていくお土産としても最適です。
そのときの企画展に合わせたオリジナルグッズもたくさんあるので、他にはないオリジナルグッズを探してみてはいかがでしょうか。
まとめ
細見美術館にはたくさんの魅力があるのがわかっていただけましたか。
見どころもたくさんあるので、訪れるたびに新しい発見があり驚いてしまうかもしれません。
細見美術館にある豊富なコレクションの数々を見ることができると考えると、ここにしかない楽しみ方があるのもわかってもらえると思います。
日本芸術を身近に感じられる貴重な機会になるのではないでしょうか。
※休業日や営業時間、その他の掲載情報については変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、最新の情報については施設・店舗へお問い合わせください。
アクセス
地下鉄東西線の東山駅の2番出口を出て、北に徒歩10分ほど移動したところにあります。
市バスを使うときは「東山二条・岡崎公園口」や「岡崎公園ロームシアター京都・みやこめっせ前」で降ります。
細見美術館には駐車場がないので、公共の交通機関もしくは有料の駐車場を利用するようになります。
車が使えないことで不便さを感じるかもしれませんが、アクセスのしやすさにも定評がありますので、安心して美術館に訪れてみてはいかがでしょうか。
細見美術館まではあっという間なのもあり、電車やバスでも問題ありません。
美術館名 | 細見美術館 |
住所 | 京都府京都市左京区岡崎最勝寺町6-3 |
電話番号 | 075-752-5555 |
ホームページ | https://www.emuseum.or.jp/ |